東海プラ協18年度現地調査
東海プラ協(東海ブロック農業用使用済プラスチック適正処理推進協議会)では、使用済プラスチックの適正処理とリサイクル化を推進することを目的として活動を展開しております。
このようなことから、再生処理施設の回収・再生のシステムを調査することは、東海地域の将来のあり方の参考になると思われるので、千葉県の(株)コベルコ・ビニループ・イースト千葉工場と千葉県園芸用プラスチックリサイクルセンターを調査したので、その概要を紹介します。
(株)コベルコ・ビニループ・イースト千葉工場
- 2006年3月に建設され、6月から稼働開始し、同年10月から製品出荷販売の取り組みが行われている。
- 使用済み農ビ等の塩ビ系廃プラスチックを年26千トン受け入れて18千トンの再生塩ビを作り販売する計画となっている。
- この工場の特徴は、塩ビ系廃プラスチックを切断、洗浄、破砕した後、塩ビを選択的に溶解を蒸発させ、塩ビパウダーを抽出、純度100%近い塩ビパウダーを顆粒で回収する点にある。
- 使用済み農ビの回収範囲は青森県〜和歌山県が中心となっている。
- 処理費用(運賃は別)については、現在のところ各地域での相場を崩さないように対応している。20〜25円/kgがベースとなっている。
詳細な調査報告書はこちら
|
千葉工場 |
千葉県園芸用プラスチックリサイクルセンター
- 千葉園芸プラスチック加工株式は千葉県が建設した千葉県園芸用プラスチックリサイクルセンターを借りて操業している。
- 当センターは回収された塩化ビニールフィルムを処理し、再生品の原料を生産することにより、千葉県下の園芸農家が安心して生産に当たれるようにするとともに、環境保全や資源の有効利用に貢献することを目的としている。
- 同センターは、千葉県下の使用済み農ビ排出量を4,300トンと見積もり、うち3,500〜3,600トンを搬入処理する計画となっている。
- 使用済み農ビはマテリアルリサイクルされてできたグラッシュを床材のアンコや塩化ビニールメーカーの製品発電所の燃料として再委託処理している。
- この処理工場の特徴は洗浄を5回実施することにある。
- 処理費用は43.5円で、全農、県、市町村が各10.5円負担し、残り12円を農家が負担する。
- 使用済み農ビ・農ポリの回収・搬入については、千葉県農業用廃プラスチック対策協議会の収集活動により、県下全域を対象としている。品質管理のため排出者に背番号登録している。
- 出荷再生原料は品質良く引き合いは強いが、施設の老朽化が課題となっている。
詳細な調査報告書はこちら
|
回収された使用済みの農ビ
洗浄工程 |
ページトップへ