※ すべての機能を利用するには、JavaScriptを有効にしてください。

2号機 温度計の故障含め監視

2月13日 12時17分

2号機 温度計の故障含め監視
K10059777811_1202131224_1202131225

東京電力福島第一原子力発電所2号機では、原子炉の一部の温度計の値が注水量を増やしても下がらず上昇し続け、13日午前10時で91.2度となっています。
東京電力は、これ以外の温度計の値が十分低いことなどから、温度計が故障しているという見方を強めており、慎重に監視を続けています。

福島第一原発2号機では、原子炉の底にある温度計の1つの値が先月下旬から上昇し始め、原子炉への注水量を増やしても十分下がらず、12日の午後、冷温停止状態を維持できているか判断する保安上の目安の温度、80度を初めて超えました。
このため、注水量を1時間当たりおよそ17トンまで増やしましたが、その後も80度から90度の間を推移し、13日午前10時では91.2度まで上がっています。
東京電力によりますと、同じ高さにある別の2つの温度計の値は33度前後まで下がっているほか、これらの温度計の150センチほど下にある3つの温度計の値も低下傾向だということで、東京電力は、実際に温度が上がっているよりも温度計が故障しているという見方を強めています。
しかし、故障の確証が得られていないことから、当面は、現在の原子炉への注水量を維持して慎重に監視を続けることにしています。
福島第一原発の2号機で温度計の1つの値が初めて90度を超えたことについて、国の原子力安全・保安院の森山善範原子力災害対策監は「90度を超える値を示したが、断定はできないものの温度計の不具合である可能性があると考えている。そのほかの場所の温度計は引き続き安定していることから、原子炉全体の冷却に問題はないと考えている。ただ、温度が上昇していることも疑いながら現在の状況を監視していくとともに、原子炉の温度をどのように把握するか、専門家の意見を聞きながら検討していきたい」と述べ、冷温停止状態は維持されているという考えを改めて示しました。