川崎のキャンプ用背番号は６１　逆から読めば“イチロー”　マリナーズ

　【ピオリア（米アリゾナ州）穐村賢】メジャーリーグは１２日（日本時間１３日）、岩隈久志投手（３０）＝前楽天＝が新加入したマリナーズのバッテリー組が他球団に先駆けて当地でキャンプインする。マ軍は４月上旬のＭＬＢ本格開幕より１週間早く、アスレチックスとの開幕戦（東京ドーム・３月２８日）があるため、キャンプインも早まった。１８日（同１９日）からは、イチロー外野手（３８）、マイナー契約で招待参加の川崎宗則内野手（３０）＝前ソフトバンク＝ら野手組も合流する。１１日は前日（１０日）に当地入りした川崎が約２時間の初練習。岩隈も身体検査を受け、筋力トレーニングに取り組むなど、“メジャー元年”の幕開けに、はやる気持ちを抑えられないといった様子だった。

　川崎が１８日から始まる野手組キャンプに向けて始動した。前日に現地入りしたばかりにもかかわらず「時差ぼけは日に当たらないと治らない」とダッシュ、トス打撃、ノックなどを精力的に行い、ビッシリ汗をかいた。晴れわたる空の下、憧れのメジャー施設で汗を流した川崎からは「３０年間、一度も絶不調はない。いつも絶好調。自分の中で現役の時は一年中ベストの状態」と早くも絶好調宣言が飛び出した。

　チームメートからも歓迎を受けた。ダッシュを繰り返す川崎の近くに日本の報道陣が集まると、同僚のスモークから「イチローがいるみたいだな」と冷やかされるなど早くも注目の的。またグラウンドを移動して行った内野ノックでは、正遊撃手のライアンから天然芝での注意点などアドバイスを受け、活動初日からチームに溶け込んだ。

　「すごく勉強になった。彼のいいところを吸収していきたい」と目を輝かせた川崎。練習後、川崎にバットをプレゼントしたライアンは「自信を持ってプレーしてほしい。川崎はすごくいいヤツ。今年は楽しくなりそうだ。川崎とチーム内のＨｏｔｔｅｓｔ　Ｇｕｙ（一番熱い男）を争えたらいいね」とエールを送った。

　「イチロー愛」も健在だった。この日は招待選手を含む、各選手の春季キャンプ用の背番号が発表され、川崎の背番号は６１番。背番号にこだわりはないという川崎だが、「今回は６１という素晴らしい番号をいただいて、逆から読んだらイチローだと（笑）」と周囲の大爆笑を誘った。マ軍の配慮かどうかは定かではないが、ロッカーも憧れのイチローの隣で、川崎のテンションは上がりっぱなしだった。