岡山県倉敷市で、掘削中の海底トンネルに海水が流れ込み、作業員2人が死亡し、3人の行方が分からなくなっている事故で、現場では、事故当時、警報装置の警報音が鳴っていたことが、トンネルの縦穴から逃げて無事だった男性の証言で明らかになりました。
現場にいた作業員のうち、トンネルの縦穴付近にいた角井健次さんは、縦穴に設けられたらせん階段を上がって逃げて無事でした。
工事を請け負った建設会社「鹿島」が角井さんに確認したところ、「午後0時20分ごろ、警報装置の警報音が鳴るのを聞いた」と証言していることが新たに分かりました。
鹿島によりますと、トンネルには縦穴の底や地上部分、それに掘削機の付近など4か所に押しボタン式の警報装置が設置され、ボタンを押すとそれぞれの装置から一斉に警報音が鳴る仕組みになっていました。同じ警報音は、地上にいた別の作業員も聞いていたということです。
また、角井さんは、「行方不明になっている渕原義信さんが『水が来る、逃げろ』と声を挙げているのを聞き、すぐに階段を上がって逃げた。渕原さんはトンネル内に引き返した様子だった」と話しているということです。
さらに、11日、遺体で見つかった眞鳥晴次さんについては、縦穴のエレベーターに乗っていたと説明しているということです。
角井さんは、事故のあと、体調が優れない状態が続いているということですが、警察や鹿島では、体調をみながら引き続き話を聞いて事故原因の究明を進めることにしています。
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