2007韓国インタースキー 記念連載
第3回 韓国スキーの歴史と現況(2006年SAJ中央研修会の講演より)
スライド01 中央研修会での講演資料 |
イ教授 |
◆韓国の歴史
韓国のスキーの歴史を紹介いたします。最初のスライド01には古い写真がありますが、2003年の誘致の時に使用したもので、ソールメといいます。
スライド02 韓国スキーの歴史 |
スライド03 スキーの起源 |
◆韓国スキーの歴史 ソールメ
ソールメというものがありました。日本にはカンジキがあったと聞いていますが、それは歩くものですが、ソールメは写真にもあります一本杖で、歩いたり、滑ったりしました。昔の本を見ますと、漢字で「雪馬」という表現が出てきます。韓国ではソールメと言いますが、2500年も前から使用していたのです。
◆スキーの起源
このスライドは「ドイツスキー50年史」から引用したものですが、ロシアから韓国を経てヨーロッパにスキーが伝わったとあって、興味深いものです。
熱心に講演中 |
スライド04 現代SKIの発展史 |
◆現代スキーの発展史
本格的なスキーとしては、1921年に日本の長野県の中村先生がスキーを2台もってこられて、学生や一般の人に教えたとのことです。
1969年、丸山庄司さん(前専務理事)が初めての外国人コーチとして、韓国のナショナルチームを約1ヶ月の間、ヨンピョンあたりの山(今のスキー場が出来る前)で指導にあたられました。
1975年に初の近代的なスキー場として、ヨンピョンリーゾートが開場しました。そして、1996年に初めて、国際大会で金メダルを取得しています。
インタースキーは日本の野沢温泉など参加していましたが、本格的にデモンストレーターとして参加したのは、2003年のスイス・モンタナでした。
韓国ではスキー人口は増加中 |
スライド05 スキーヤーの現状 |
◆スキーヤー現状 〜 今後もスキー人口が増加
1994年5.6%から2004年は18%と、10年前に比べておよそ3倍の増加となっています。スノーボードを含めれば、19.7%で、690万人の人がスキー、ボードを行ったということです。男女比では、男子22.7%、女子13.4%と男子が多くなっています。
また、未経験の43.7%がスキー、スノーボードを希望しており、今後も伸びていくと考えています。面白い調査としては、一般の人に「スキーは高級なスポーツですか」と聞いてみたところ、10年前は49.5%の人々がお金持ちのsポーツと思っていましたが、2004年は21.7%と普通のスポーツになっているといえます。ちなみに、ゴルフは10年前66.6%、2004年51.1%と、あまり変化していないことがわかります。
◆韓国のスキー場の現況(イ教授の講演ビデオでご覧ください)
スライド06 スキー場の現況 |
Phoenix Park Resort |
SungWoo Resort |
韓国のスキー場を紹介 |
Oak Valley Resort |
YongPyong |
YongPyong |
◆2007ピョンチャン大会概要
中央研修会での講演資料 |
講演中のイ教授 |
中央研修会での講演資料 |
講演中のイ教授 |
◆イ教授インタビュー
Q:インタースキー開催のいきさつは
A:
1998年野沢の国際技術選では、韓国でも企業の社長クラスの人もボランティアで日本に来て手伝ったり、非常に盛り上がっていました。この時、韓国も世界に出てはどうかと、丸山庄司さんから提案がありました。韓国の現代スキー発展の恩人で歴史に残っている方です。まずは、国際技術選、そのあとインタースキーをというアドバイスがありました。
Q:インタースキーについて
A:準備が遅いのですが、これから立ち上げます。競技関係でははFISの国際大会などやりましたが、スキーというと普通は楽しみだけ。韓国でのインタースキーは、蔵王とか野沢とかのものではなく、これからあたらしいものを韓国としてはチャレンジしたいと思います。
Q:韓国ではスキーが盛り上がっていると聞きましたが
A:スキーが盛り上がったのは、韓国はIT先端国であり、インターネットを通じて、スキーの情報や映像もみえるので、スキーは見るスポーツ、それがかっこいいということではやっていました。スキーに関する情報は、日本から入って来ています。インターネットで誰でも見ると、いろんなクラブあって活動していたり、スキーが素晴らしいと盛り上りました。
Q:中央研修会について
A:スキーをまとめていく良いシステムと思います。日本との交流は歴史もあって進めていますが、韓国のデモンストレーター合宿も、日本のコーチを派遣していただいています。特に、丸山先生が派遣していただいたのは、平川仁彦さんと田和夫さんです。なんでも、いろいろとやりなさいとアドバイスを受けて、6年間続いています。
Q:スキー場の違いは?
A:日本のスキー場は山ほどありますが、韓国は14箇所と結構少ないのです。リゾートとあわせた施設が多いのが特徴です。
Q日本のスキー場について
A:いつも考えているのは、すぐとなりの国なのに、日本のスキー場の環境は、こんなにいい雪で、うらやましいとと思っています。韓国は人工雪、日本はいろんな環境や、パウダースノー、そして情報も整っています。
スキー場の経営が、韓国は大手でやっているから、まわり、地方との関係があいまいなところがあります。日本は、スキー場を作るとき、部落、村を抜きにしたら発展しないということがあるのではないでしょうか。
[09/23
教育本部広報小委員会 神戸敏彦、上田英之]
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