| (1)は、この建築事業者の「開発行為の事前公開」の手順に不備があり、そこに違反があるのではないかと指摘するもの。(2)は当HP掲示板でも話題になった「環境影響評価に関する条例７２条」および「施行規則７０条」が、どうしてこの地域に適用されないのかを問いただすもの。そして(3)は、この地域の学童数増加に対する市の見解を示すよう要求するものです。いずれも、この（仮称）鷺沼4丁目プロジェクトの成立に対する、重要な問題点を市行政に確認するものです。どうぞご一読ください。 |
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2002年2月20日 川崎市長 鷺沼地域の住環境を守る会 ［公開質問状］ 「鷺沼4丁目プロジェクト」についての開発事業者の 平成14年2月１日の開発地域の現地視察につきましては、関係部局の方に御礼申し上げます。 さて、本開発は建築基準法の枠を越える特認により、539戸、想定入居者1,714人という既存の本地域住民数を上回る大規模なものであります。 規模・高さから見て、既存周辺住民に対する影響は計り知れないものがあります。 また、川崎市としても、２１世紀にふさわしい生活環境を十分配慮した新しい町づくりを進めておられると確信しております。 この立場から以下の質問、並びにお願いを致しますのでお答えをいただきたく存じます。 1. 川崎市に本開発の事前審査申請書が提出されたのは、平成13年5月14日と聞きましたがその通りですか？ 2. 川崎市は「開発行為の実施に際しては、事業者と周辺住民との不要なトラブルを防止することを目的として、事業者が事前審査申込み書提出後「すみやかに」・「お知らせ看板を設置し」・「事業内容を周辺住民に事前に公開する」制度をとっています。 3. 開発事業者は川崎市の「事前公開制度」による周辺住民への「お知らせ看板」をすみやかに設置することなく、その間も環境アセスメントに関わる諸調査をすすめていましたが、この開発により最も影響をうけるのは周辺住民であり、ルールどおりに平成13年5月にお知らせ看板が設置され、住民説明会が開かれていれば、住民はアセス手続きにもっと広範囲により深く関与し、理解をも深められたと思いますがいかがでしょうか？ 4. 看板は「計画地か、その付近で周辺住民が容易に確認できる場所」に設置することになっています。26,716�Г箸い�広大な開発計画地域なのに、わずか2枚。それも、サレジオ幼稚園側には全く立てておらず、サレジオ幼稚園の父母は、環境影響評価に基づく説明会まで、全く、この開発を知らされていません。しかも、「表示板の様式」に決められた「現在地」の表示がありません。これで「事前公開の目的」を達するのに十分とお考えですか？ 5. 都市計画法に基づく開発許可手続きは、事前相談を経て事前審査申請から始まります。市の「宅地開発事業フローチャート」にも、事前審査申請の次ぎに「お知らせ看板設置」と明記されています。市は、看板設置がなされていないのにどうして事業者と各部局との事前審査に入ることを認めてしまったのですか？ 6. 現在、私共は本開発に関する意見書を提出し、開発業者の回答を待っています。 遅くとも平成14年3月1日までに、文書をもってご回答お願い申し上げます。
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| この質問状は、川崎市長室訪問に先立って、郵便にて送付しました（日付が2月20日となっているのはそのためです）。この質問状に対して、3月12日付けで↓下記↓の回答が届きました。項目2や項目3、項目5などの質問は“流されて”いる感じです（項目2に関して、なぜ事業者が4カ月も時間を稼いだのか、という観点の回答がありません）が、項目4の内容については「事業者側の不手際」に明らかに言及した内容です（この質問状が届いた後で“改善した”ということになっていますが....）。 |
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平成14年3月12日 鷺沼地域の住環境を守る会 川崎市長 阿部孝夫 お手紙拝見いたしました。御質問につきまして、次のとおり回答いたします。 1. 事前審査申請書は、平成13年5月14日に提出されております。 2. お知らせ看板の設置については、事業者に対して事前審査申請書の受付時等、速やかに設置するよう指導しております。 3. お知らせ看板の設置は、事業者が開発事業に対して周辺住民の方々の理解と協力が得られるよう、事業計画の早い段階で情報を提供し、円滑な開発事業の実施に資することを目的としているものです。 4. お知らせ看板の設置の場所については、周辺住民の方々が容易に確認できる場所に設置できるよう指導しております。また、現在地の表示が明記されていないことについては、お知らせ看板の内容としては十分でないと考えております。 5. 事業者は、事前審査申請書を提出後、関係部局から計画に対する意見を受け、それぞれの部局との協議を開始しています。関係部局との協議の開始にあたっては、お知らせ看板の設置を条件とはしていません。 6. 市としましては、事業者に対し事業計画について周辺住民の方々と十分な話し合いを行い、理解と協力が得られるよう指導してまいります。 ［受付番号738］ |
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平成14年２月25日 川崎市環境局環境評価室 様 ［公開質問状］ 拝啓 皆様におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。 川崎市環境影響評価に関する条例を読みますと、第72条で、「個別には指定開発行為又は法対象事業のいずれにも該当しないものと認められるものの、当該事業を実施する区域及び実施時期が近接していること等、それらの事業の実施による複合的な環境影響が総体として指定開発行為と同等以上になる恐れがあるものとして…（中略）…環境影響評価等を行うよう指導することができる」と定められております。 この鷺沼4丁目では、現在評価中の“（仮）鷺沼４丁目プロジェクト”の近接地に2件のマンション計画が進められており、工事車両の進入経路も共にするばかりか、併用後の人口増加が交通、医療機関、学校等へ与える影響は総体として非常に大きなものになることは確実です。 そこでこの場合、条例第72条を適用し、総体での評価ができるのではないか、と考えているのですが、いかがなものでしょうか。また、このような現地の状況を把握されているのでしょうか。 質問事項をまとめますと、 特に、現在評価中の“（仮）鷺沼４丁目プロジェクト”の準備書では、近接する犬蔵地区での影響についてはまったく触れられておらず、その意味でも評価の再実施が行われるべきとも考えられます。 敬具 |
| この質問状に対して、3月12日付けで↓下記↓の回答が届きました。(1)の近接マンションの存在について認識はしている、という回答。（2）以降の「条例第72条」については、適用されない、という理由説明がなされています。が、犬蔵地区の環境評価がされない件に関しては回答されていません。ここには「今回、事業者が実施した環境影響評価が不備ではないか」という視点は含まれていないようで、この視点についてはまだまだ論議を深める必要があるようです。 |
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13川環評第223号 川崎市環境局 環境評価室長 日頃から、本市環境行政に御協力いただき厚くお礼申し上げます。平成14年2月25日付けの公開質問状について、次のとおり回答いたします。 （質問1について） （質問2および4について） （質問3について） （環境局 環境評価室 担当） |
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平成14年2月25日 川崎市長 阿部孝夫様 ［公開質問状］ 拝啓 貴殿におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。 そこで、事業者だけでなく、市長の見解もお伺いしたいと考えております。以下の点についてご回答いただきたくお願い申し上げます。 （１）当該計画が含まれる鷺沼小学校校区においては、他にも下記の計画が進行中です。
これだけでも５件、あわせて269世帯にもなります。どれも平成１４年〜１５年の入居予定で建設及び販売が始められていますが、その頃にどのくらい学童が増加するかを予測されたうえで建設を許可されたのでしょうか。 （２）当該計画が実施されれば、（１）で指摘した住宅の建設による人口増加のうえに539世帯分の人口が増加し、さらに状況を悪化させることになります。公共教育施設に対する影響について、環境影響評価の説明会においては、“実態を見ながら川崎市により様々な対応が図られる”と説明がありました。また住民の意見書に対しての見解書には、“定期的に教育委員会に入居者属性を報告することが事業者の対応である”とあります。つまり、川崎市に任せる、ということになりますが、この場合、どのような対応を図っていくお考えでしょうか。既存の小学校だけでは不足ということで、新設校を設けていただけるのでしょうか。 （３）当地域では、ほとんどの新築物件は分譲販売されます。大規模に宅地が開発され分譲された多摩ニュータウン等では、すでに少子高齢化、スラム化などの問題が起きています。そういった他の地域の状況を反面教師としつつ、長期的な人口計画が必要かと存じますが、市長としてはどうお考えでしょうか。 （４）当地域では、この問題をきっかけに市政への関心が高まっています。2002年度の市政方針演説のなかでおっしゃっていた「タウンミーティングなど」を開催し、いまこそ「市民の生の声を聞いて」はいただけないしょうか。 以上４点です。 敬具 鷺沼地域の住環境を守る会 |
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この公開質問状の内容に対しては、2002年4月1日付でやっと下記のような回答が届きました。第1ブロック（上記質問(1)への回答）では「建築許可の際に、学童増加を考慮する法律はない」と記述しています。この質問が“住環境にまつわる環境影響評価”の観点で提出されていることを承知の上で、単なる“建築基準法”についてだけの回答で終わらせている如何にもお役所的な内容で、総体的配慮に欠けるもの、との印象が否めません。 第2ブロック（質問(2)への回答）では「新設校はつくらない。教室の建て増しだけで対応する」と読解できる回答がなされています。すでに教室内ですし詰めで、校庭に出ても人数が多すぎて満足に遊ぶこともできない過密校（鷺沼小学校はまさにこの現況）に、さらに建て増し教室をつくって、さらに校庭をせばめる計画を考えているようです。 第3・4ブロック（質問(3)および(4)への回答）にいたっては「それは今やっている。今後のことは検討する」という回答です。市民の問題提起に対して、どう見ても前向き姿勢とは見られません。 質問状提出から1カ月以上もかけて“練られた”はずの回答文書としては、あまりに実のない内容です。この問題に対しても、さらに行政の姿勢を追及していく必要もあると強く感じられます。 【回答書の全文は↓下記↓の通りです】 |
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お手紙拝見いたしました。 --- --- --- --- 平成14年4月1日 鷺沼地域の住環境を守る会 川崎市長 阿部孝夫 受付番号 755 |
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