鷺沼ヴァンガートンヒルズ事業者が
近隣住民に対して約束をしていた
「土壌調査の報告〈第2回目〉説明会」は
まだ開催されていません。
(2003年9月1日初出掲載)

2003年7月6日(日)に行われた第1回目説明会の席上において、事業者は
現在、さらなる詳細調査(有害物質を含む土壌および地下水の、正確な分布・内容の調査)を進行中。
その詳細調査の結果が判明した後、具体的な対策を模索し決定する(川崎行政と相談しつつ)。
また、詳細調査の結果および対策については8月上旬くらいに再度、住民説明会を開催して説明する。
と言及していましたが、この第2回目の説明会はなんと2004年2月第4週に入ってもまったく開催される兆しがありません。
「2003年の夏に行う」と言っていたことをまったく進めることなし。いったいどこまで引っ張るつもりでしょうか。

2004年2月初頭に守る会が川崎行政に確認したところ、市では
住民側にちゃんと説明をしなさい。説明会を開催しなさい」と要請しているようですが、
施主である東急不動産、三菱商事、新日鉄都市開発も、工事者である大林組も、
まったく行動を起こそうとしていないようです。

連絡もよこそうとしない事業者に、あきれてものも言えません。


[過去の経過説明]

2003年10月に、事業者側へ(守る会側から電話をして)確認をとったところ、
説明会を行うまでは、土壌汚染除去作業も開始しないし、ましてや建築工事再開などはありえない
との言を得ました。鷺沼ヴァンガートンヒルズは相変わらず塩漬けのままです。(2003年10月28日時点)

【経過2】2003年10月時点

●下記【経過1】↓の時点からさらに時間が経っても、事業者側からはまったく何の連絡もないため、改めて守る会から問い合わせをすると、相変わらずの返事が続いています。この10月になって、下記のような返答がなされました。

川崎市と事業者の間での汚染土壌の処分方法の協議が整っていない。
処理方法が確定していないうちは、説明会をひらけない。

●どうも事業者と、そして川崎市行政は、この問題について早急に事を進める、という気持ちはもちあわせていないようです。

●また、今年7月6日の時点で「8月には第2回説明会をひらくつもり」と明言していた事業者の説明はいったい何だったのか、“住民にはとりあえずそんな風に言っておこうか”という欺瞞の発言だったのではないか。そんな思いも高まります。

●さらに。これだけの回答をするにも、事業者は自分から連絡してくるということをしていません。住民側から問い合わせが来たら返事をする、という姿勢です。この点にも事業者側の不誠実さを感じずにはいられません。

 
【経過1】2003年8月時点

●守る会ではこれまでも事業者側担当者(連絡窓口担当)に問い合わせをしてきましたが、明瞭な回答は得られず、事業者側責任者から直接連絡がなされることも皆無、という状況が続いていました。

●当HP等をご覧になっている第三者の方からも、この第2回目説明会の進展(行われたのか、まだなのか)について当会へ問い合わせが相次いだため827日()付けでHPトップページにその事実情報(説明会は未開催であること)を掲載し、同時に事業者側連絡担当者にあらためて強く回答を求めました。その結果、HPに情報を掲載した翌日の828日()に、事業者から連絡があり

土壌汚染の対策方法が確定していないので、もうしばらく時間をください

との回答を受けました。

住民から強く問い合わせられたから事業者はやっと回答した、問い合わせがなければまだまだ黙っていた、という印象を受ける返答でした。


ともあれ、まだまだ待たざるを得ないようです。





この件に関する市行政の姿勢

 

この件に関して守る会は、川崎市行政(具体的には環境局公害課)へ
事業者が住民に対して情報公開に応じるよう、市として申し伝えてくれないか
などといったお願い事をいくどとなく要請してきましたが、公害課は

それはあなた達住民の問題だから、
あなた達が直接、事業者に連絡すればいいじゃないですか

という対応をくりかえすばかりです。
この汚染問題は決して私達「守る会」だけの問題ではない、と私達は認識しているのですが、
公害課はそうは捉えていないようです

「土壌汚染」が深刻化した際の対応策についても同様です。

たとえば、事業者は、汚染された地下水がヴァンガートンヒルズ敷地外へ流出する恐れが出た時の対応について、
その連絡は町内会を通じて回覧板で回覧してもらうようにする」と伝えてきました。
守る会では「回覧板では伝達速度が遅すぎる。せめて当会宛には電話連絡をもらえないか。
そうしたら当会ではHPやプリント等で自ら情報伝達を迅速に行うことができる
」と申し入れしました。
しかし、この申し入れは未だ受け入れられていません。

この申し入れを受け入れてもらうために、
公害課からも事業者へ進言をしてくれないかと要請したところ、公害課は

回覧板でいいじゃないですか。それで十分だと思いますよ

もちろん私達(公害課)から事業者にモノを申し入れてもいいですよ。
でもあなた達が言うのと同じ事ですよ
との返答でした。

こうした対応の根底にある川崎市公害課の考え方は

この鷺沼4丁目の土壌汚染問題は、すぐに誰かが健康被害を受けるものではないし
緊急事態と称される程度のものではない。だからあわてる必要はない
という姿勢のようです。(ほとんどこの文言通りの内容を、電話で伝えられました)

「鉛」「トリクロロエチレン」「シス-1,2-ジクロロエチレン」という有害物質を
環境基準をはるかに上回る高濃度で検出した、と伝えられた私達住民の心情とは
多分にかけ離れた市行政の対応に、少なからずとまどっている現況です。



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