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野馬追、今年は通常通り開催 観客席や走路除染

 国の重要無形民俗文化財「相馬野馬追」の執行委員会(委員長・桜井勝延南相馬市長)は11日、福島県南相馬市で会合を開き、昨年は福島第1原発事故の影響で中止された神旗争奪戦などの行事を、ことしは例年通り行うことを決めた。
 メーン会場の雲雀ケ原祭場地がある同市原町区の緊急時避難準備区域指定が、昨年9月で解除されたため。
 ただ、最終日に行われる野馬懸は開催地の相馬小高神社(同市小高区)が警戒区域にあるほか、2万人以上の市民が市外で避難生活を続けており、現段階では通常通りの開催となるかどうかは流動的だ。
 執行委によると、ことしの野馬追は7月28〜30日に開催する。昨年中止した各行事を復活するほか、観覧席や馬の走路など祭場地全体を除染することを決めた。約1万4000人の客入りを見込む。
 昨年の野馬追は、花火で打ち上げた旗を騎馬武者が奪い合う神旗争奪戦、武者による甲冑(かっちゅう)競馬など2日目の行事が中止され、野馬懸は警戒区域外の神社で神事のみ行われた。野馬追に参加する五つの騎馬会のうち参加したのは二つだけで、馬も例年の500騎から約80騎に減った。
 五つの騎馬会を束ねる「五郷騎馬会」の本田信夫会長は同市小高区から会津若松市に避難中。「馬具や甲冑の保存、馬の調整など課題は多いが、一生懸命やるだけ。野馬追が震災復興の助けになればいい」と話した。
 野馬追は、昨年から7月最終週の土〜月曜日開催となっている。


2012年02月12日日曜日


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