しずちゃん強い!デビュー戦圧勝で世界選手権代表…女子ボクシング
スポーツ報知 2月12日(日)8時2分配信
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ミドル級決勝の3回、鈴木(左)に強烈な右パンチを打ち込むしずちゃん |
夢の舞台に近づいた瞬間だった。4回の激闘を終え、しずちゃんの左手がレフェリーによって掲げられると、場内には割れんばかりの歓声が鳴り響いた。「初めての勝利で、結果としてすごくうれしい。生まれて初めて1位になりました」。本業では2004年のM―1銀メダルが最高。胸の金メダルが誇らしげだった。
フロックじゃない。堂々たる戦いぶりだ。初回から上下に打ち分け、2回にはワンツーでスタンディングダウンも奪った。課題だったガードも下がらず、じわじわとポイント差を広げる完勝。「出し切った感じはある」と力強くうなずいた。
08年にドラマでボクサー役を演じたことがきっかけで、本格的にジムに通った。始めはミットが打てず、ロープも跳べなかった。同じ練習生からは好奇の目で見られ、何度も悔し涙を流した。「本格的なスポーツ経験もなくて、不器用党の党首」と評する梅津トレーナー。大会中に過労で倒れて病院に運ばれたことや、ガードが上達せず、パンチを浴びた結果、飛蚊症(ひぶんしょう)にもなった。
センス不足は努力で補うしかなかった。芸能活動の合間を縫って、1日最大6時間、汗を流した。今後も芸人ボクサーとして五輪を目指す。テレビのレギュラー3本を抱える売れっ子は、12日には早速、東京で仕事をこなす。「今は自然がいっぱいあるところに行ってぼーっとしたい。温泉とか誰もいないところに」と言うが、オフはしばらくお預け。3か月後の世界選手権へ向けて再び練習を積む。今大会の参加は3選手だけで相手も発展途上だった。「やっとスタートライン。今日が弱かったなと思えるレベルになりたい」と誓った。
前日(10日)には相方のやまちゃん(山里亮太)からメールが届いた。やりとりは「頑張って」「ありがとう」の一言ずつ。「やまちゃんへのメッセージ? いつでも殴ったるで」。緊張感から解放され、久しぶりに“らしい”言葉も飛び出した。ミラクルしずちゃんが夢を実現させる。
◆山崎 静代(やまさき・しずよ)1979年2月4日、京都・福知山市生まれ。33歳。大阪・茨木西高時代はサッカー部でGK。2003年6月に山里亮太と「南海キャンディーズ」結成。ボケ担当。04年M―1グランプリ2位。06年に映画「フラガール」で本格的に女優デビュー。07年、日本アカデミー賞新人俳優賞受賞。同年から趣味でボクシングジムに通い始め、09年にC級ライセンス取得。昨年9月、台湾で初の公式戦を戦い判定負け。182センチ、75キロ。
◆国内の女子アマチュアボクシングと五輪 国内の競技人口は約300人。日本で初めて試合が行われたのは1950年。2003年から日本ボクシング連盟が女子の部を設け、大会が行われるようになった。09年8月にロンドン五輪で正式種目として採用されることが決定。それまでは世界選手権がアマ最高峰の大会だった。五輪はフライ級(48〜51キロ)、ライト級(57〜60キロ)、ミドル級(69〜75キロ)の3階級で実施。計36選手(1階級につき12人前後)によって争われる。
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最終更新:2月12日(日)8時2分
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