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天皇陛下:造影検査が無事終了

 天皇陛下は11日、心臓の精密検査のため東京大病院(東京都文京区)に入院した。宮内庁によると、心臓を取り巻いている冠動脈の血流具合を見る造影検査を受け、無事終了した。経過観察のため1泊して12日に退院する。陛下は昨年2月に同様の検査をし、血管が狭くなる狭窄(きょうさく)があるなど、ある程度の動脈硬化が確認された。今回の検査結果を受け、医師団は今後の治療方針を決める。

 陛下は午前9時過ぎ、皇后さまと共に車で皇居・乾門を出発し、同病院に到着した。入院棟の玄関では、出迎えた門脇孝院長と永井良三循環器内科教授にあいさつし、病棟の患者や見舞客に笑顔で手を振って応えた。検査では、カテーテルと呼ばれる管を血管に挿入し、造影剤を注入して血流を診断した。

 昨年の検査では、冠動脈の内壁にコレステロールや脂質などの老廃物が付き、血流が悪くなっていたことが分かった。動脈硬化の治療には、薬物療法▽カテーテルを血管に入れた上で膨らませて老廃物を取り除くカテーテル療法▽新たな血管をつなぐバイパス手術--があるが、陛下はこの1年、薬物治療を受けてきた。

 同庁によると、携帯心電計も時折装着して経過観察してきたが、今年1月、ある程度の運動をすると、心臓に必要な栄養や酸素が行き渡らない「虚血性変化」が時折あることが判明。局所的に血流が滞ることを示すものであることから、精密検査を受けることにした。【真鍋光之】

毎日新聞 2012年2月11日 20時35分(最終更新 2月11日 21時52分)

 

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