(CNN) 米政府高官は10日、北朝鮮の新たな最高指導者に就任した金正恩(キム・ジョンウン)氏が北京滞在中に暗殺されたとの情報が最近、中国のインターネット上に流れたもののこれを裏付ける材料は得られていないことを明らかにした。
高官によると、この情報は中国の簡易投稿サイトに掲載されたもので、米情報機関が1週間以上にわたって真偽を調べたという。
高官はCNNに対し、北朝鮮のような閉鎖社会で「100%」確かなものはないとしながらも暗殺情報を確認する証拠はないと指摘。「現段階では情報は真実でないと判断する」と述べた。
その上で、暗殺情報が流れた背景を調べた結果、北朝鮮の混乱を示唆することで韓国経済を阻害しようとする計算が介在している形跡があると明らかにした。暗殺に伴って予想される、特異な動きも北朝鮮軍や国内に見られないとも語った。
高官はただ、金正恩への権力移譲が支障なく実施されているものの、北朝鮮軍は依然、高度な警戒態勢に引き続きあるとも述べた。
中国のメディアや韓国の聯合ニュースは金正恩氏の暗殺情報を一切伝えていない。
金正恩氏の年齢は20代後半とされ、父親の金正日(キム・ジョンイル)総書記が昨年12月に69歳で死去後、最高指導者の肩書を継承した。