次期主力戦闘機:F35を選定へ 高いステルス性能

2011年12月13日 20時19分 更新:12月13日 20時54分

政府が航空自衛隊の次期主力戦闘機(FX)とする方針を固めた最新鋭ステルス戦闘機F35=ロッキード・マーチン提供
政府が航空自衛隊の次期主力戦闘機(FX)とする方針を固めた最新鋭ステルス戦闘機F35=ロッキード・マーチン提供

 政府は13日、航空自衛隊のF4戦闘機の後継となる次期主力戦闘機(FX)について、米国を中心に9カ国が共同開発中の最新鋭ステルス戦闘機F35を選定する方針を固めた。敵のレーダーに探知されにくい高いステルス性を備えているのが特徴で、ステルス機を開発中の中国などに対抗する狙いがある。

 16日に安全保障会議(議長・野田佳彦首相)を開いて正式決定し、閣議了解する見通し。16年度から導入を開始し、最終的に約40機を取得する計画だ。防衛省は12年度予算案の概算要求で4機分の取得経費551億円を計上している。

 FXの候補だったのは、F35(米ロッキード・マーチン社)▽米国が開発したFA18(米ボーイング社)▽英独など欧州4カ国が開発したユーロファイター(英BAEシステムズ社など)の3機種。F35とFA18は米政府が、ユーロファイターは英政府などがそれぞれ提案していた。

 防衛省は9月下旬から3機種の提案書について、ステルス性、電子戦能力、航空阻止能力などの性能▽導入から廃棄までのコスト▽製造・修理への国内企業の参画▽機体整備など納入後の支援態勢--の4分野で採点した。

 F35は高度のステルス性能を備え、米軍も導入する予定。中国やロシアがステルス機を開発中であることや、日米同盟強化のため米軍との連携のしやすさを重視した結果、他2機種より得点が高かったとみられる。

 F35は開発が遅れ気味で、防衛省が求める16年度中の納入に間に合わない可能性が指摘されたが、米側は間に合うと主張した。

 空自が保有する戦闘機はF4、F15、F2の3種類で計362機(今年3月末現在)。配備開始が73年と最も古いF4は現在67機あるが老朽化が進んでおり、政府は11~15年度の中期防衛力整備計画(中期防)に「新戦闘機」12機の調達方針を明記した。【朝日弘行、鈴木泰広】

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