携帯電話のQRコードリーダはいくつかのタグにも対応しており,タグ付きのQRコードの読み取りから直接メールを作成することも出来ます。
こういうものです。(型番15・レベルMのメールタグ付き連結QRコード。ポメラDM20が生成するQRコードと同じ仕様です。タグはドコモ用ですが,AUでも読み取れるみたいです。iPhoneのOptiscanでも大丈夫とのこと。ソフトバンクについては後述。)

読み取り結果画面で「メール作成」(機種によって若干文言は異なるかもです)のリンクをクリックすれば,おなじみのメール作成画面へ遷移します。
(追記:2009/12/27までは型番13のQRコードを貼っていましたが,DM20が生成する型番15のQRコードに貼りかえました。)
今回はポメラDM20実機ベースで,新機能である定型文機能と,このメールタグ付きQRコードを用いた携帯との連携tipsをご紹介します。下記実施例にある個人名及びアドレスはすべて架空のものです。
メールタグ付きQRコードとは,上記のサンプルのようにQRコードにメール用タグを埋め込んでおくと,そのQRコードを携帯で読み取るだけで,一気にメール作成画面でアドレス・タイトル・本文まで打ち込んだ状態に出来る機能です。
あらかじめメール画面を起動して宛先や題名を入力し,本文作成画面でQRコードを読み取るという手順を踏むことなく,直接メールが作成できます。(追記:また,機種によっては,メールの作成にバーコードリーダを利用できない機種もあるようですが,そのような機種でもメールタグ付きQRコードを用いることによりメールを作成できたとの情報を頂きました。)
タグの書式はQRコードの規格として統一されているわけではなく,キャリアごとに異なります。ここではドコモ携帯を対象に書きますが,最後にソフトバンクの書式もおまけで付けておきます。(追記:AU携帯やiphoneのoptiscanでもドコモタグを読めるとの情報を頂きました。)
■定型文にテンプレートを登録しておく(これは下準備なので作業は一度だけです)
DM20の新機能,定型文機能を使ってメール用のテンプレートを作成します。

定型文は一つあたり500文字まで記録できるので,タグのみにとどまらず,挨拶文やシグネチャを登録しておくことも出来ます。昨今の携帯は携帯電話側でシグネチャなど作成が可能ですが,ポメラ側ではTPOにあわせていくつも登録が可能なので,便利です。
ドコモのメールタグ書式は
======
MATMSG:TO:宛先のアドレス;SUB:メールの題名;BODY:メールの本文;;
======
です。メールの本文以外では改行を一切入れてはいけません。TO:;は複数書くことができます。

作成例のテキストデータも乗せておきます
======
MATMSG:TO:;TO:;TO:;SUB:;BODY:ごきげんよう,瞳子です。
------
松平瞳子
とうこ@docomo.ne.jp;;
======
定型文を編集したら,escで定型文編集画面を抜けてください。
以上で下準備は終了です。
■定型文を呼び出して必要事項を入力
ショートカット(alt+F3)で定型文を呼び出します。
その後本文などの必要事項を入力します。

宛先やタイトルは空欄のままでも別にかまいません。TO:;を空欄にしておいて,携帯電話のメール作成画面のほうで電話帳から宛先を指定することもできます。
■QRコード発行
ショートカット(alt+F5)でQRコードを発行します。

画像は縮小表示されています。クリックして拡大してください。この写真の画面をお手持ちの携帯のバーコードリーダーで読み取ることができますか?
写真の画質が悪いですが,レベルMのQRコードはなかなかにノイズ耐性があり,ほとんどの携帯で読み取れると思います。P905iでは縮小表示のままでも読み取ることが出来てしまいました。
読めない場合はこちらでおためしください。

■ドコモ携帯で読み取る
携帯電話のランチャやデスクトップにバーコードリーダーを登録しておくと便利ですよ
読み取るとこんな画面になります。

ここで「メール作成」をクリックするとメール作成画面に遷移します。

■タグだけでいいなら変換辞書に登録してもっと手軽に
私は,「めーるたぐ」を変換したら
MATMSG:TO:;TO:;TO:;SUB:;BODY:;;
と変換され,
「ぶろぐたぐ」を変換したら
MATMSG:TO:[ブログの携帯投稿用アドレス];SUB:;BODY:;;
と変換されるようにATOKの辞書登録をしています。
テンプレートなど不要のときは,これで簡単にメールを作成できます。
■おまけ:ソフトバンク携帯用メールタグ付きQRコード
私はSBの携帯を持っていないので検証できていませんが,タグの書式が異なるだけで仕組みは同様です。SB携帯のメールタグは
======
MAILTO:宛先アドレス
SUBJECT:タイトル
BODY:本文
======
だそうです。ドコモとは異なり,各項目ごとに改行します。また,タグ終端のセミコロンも不要です。AU携帯はこのSBタグも認識するようです。
iphoneで使えるQR読み取りソフトでは,現時点ではタグを認識しないと思います。SBの非スマートフォンが標準で備える有用な仕様なので実装して欲しい,とソフト作者さんに働きかけてみてください。
その他,スマートフォンがタグを認識するかについて,コメント欄に情報を頂けると幸いです。
なお,DM20のQRコード仕様はコード型番15,パリティレベルMで間違いないことが確認できました。この型番のQRコードは,1枚のみに対し,改行無しで全角かな文字のみならばぴったり254文字206文字が格納できます。
[訂正:漢字モードではなく,バイナリ(8ビットバイト)モードでエンコードされていました。以下の訂正箇所もエンコードモードの違いによるものです。実機で地道に確認した
確定仕様はこちら]
連結QRコードの場合は連結情報を格納しなければなりませんが,これは1枚あたり全角かな文字2文字分の情報です。よって,連結n個の場合は252n204n文字(データシートの値×n−2n,2>=n>=16)となり,16枚なら40323264文字まで格納が可能です。
しかしエンコード仕様上の理由で半角文字や改行が入り交じることにより,格納できる文字数は大きく減少します(ここ(QR公式)参照。例えば,半角英数を使うよりも全角英数を使う方がQRコードの容量的に有利な場合がある。)。そのため,ポメラの仕様上の1枚あたり200文字はほぼ問題なく格納できますが,まれに(例えばアスキーアートの場合など)200文字も入らない場合があります。これはエンコードの仕様上不可避であり,DM20側の問題ではありません。[バイナリモードなら格納可能文字数は確定値であり,200文字が確実に格納できます。]
上記格納可能文字数の206文字はQRコードそのものの仕様であり,DM20の実際の動作とは異なります。DM20はQRコード生成の際,対象の文章をあらかじめ200文字ずつに切ってから連結QRコード化しています。よって,すべての文字が全角かな文字でも,DM20において1枚のQRコードで表示できる文字数は最高で200文字ですし,16枚のQRコードをすべて使った場合の最大文字数も3200文字で頭打ちになります。また,変換する文字数が少ない場合には,出来るだけ低い型番のコードを選択して生成するようにもなっています。
すでにDM20と連結QRコードについてはいろ・いろ書きましたので,そちらもご覧ください。
いじょうです。
どうでもいいことですが,上記実例を作成したのは男子ではなく女子です。
ごきげんよう
こういうものです。(型番15・レベルMのメールタグ付き連結QRコード。ポメラDM20が生成するQRコードと同じ仕様です。タグはドコモ用ですが,AUでも読み取れるみたいです。iPhoneのOptiscanでも大丈夫とのこと。ソフトバンクについては後述。)
読み取り結果画面で「メール作成」(機種によって若干文言は異なるかもです)のリンクをクリックすれば,おなじみのメール作成画面へ遷移します。
(追記:2009/12/27までは型番13のQRコードを貼っていましたが,DM20が生成する型番15のQRコードに貼りかえました。)
今回はポメラDM20実機ベースで,新機能である定型文機能と,このメールタグ付きQRコードを用いた携帯との連携tipsをご紹介します。下記実施例にある個人名及びアドレスはすべて架空のものです。
メールタグ付きQRコードとは,上記のサンプルのようにQRコードにメール用タグを埋め込んでおくと,そのQRコードを携帯で読み取るだけで,一気にメール作成画面でアドレス・タイトル・本文まで打ち込んだ状態に出来る機能です。
あらかじめメール画面を起動して宛先や題名を入力し,本文作成画面でQRコードを読み取るという手順を踏むことなく,直接メールが作成できます。(追記:また,機種によっては,メールの作成にバーコードリーダを利用できない機種もあるようですが,そのような機種でもメールタグ付きQRコードを用いることによりメールを作成できたとの情報を頂きました。)
タグの書式はQRコードの規格として統一されているわけではなく,キャリアごとに異なります。ここではドコモ携帯を対象に書きますが,最後にソフトバンクの書式もおまけで付けておきます。(追記:AU携帯やiphoneのoptiscanでもドコモタグを読めるとの情報を頂きました。)
■定型文にテンプレートを登録しておく(これは下準備なので作業は一度だけです)
DM20の新機能,定型文機能を使ってメール用のテンプレートを作成します。
定型文は一つあたり500文字まで記録できるので,タグのみにとどまらず,挨拶文やシグネチャを登録しておくことも出来ます。昨今の携帯は携帯電話側でシグネチャなど作成が可能ですが,ポメラ側ではTPOにあわせていくつも登録が可能なので,便利です。
ドコモのメールタグ書式は
======
MATMSG:TO:宛先のアドレス;SUB:メールの題名;BODY:メールの本文;;
======
です。メールの本文以外では改行を一切入れてはいけません。TO:;は複数書くことができます。
作成例のテキストデータも乗せておきます
======
MATMSG:TO:;TO:;TO:;SUB:;BODY:ごきげんよう,瞳子です。
------
松平瞳子
とうこ@docomo.ne.jp;;
======
定型文を編集したら,escで定型文編集画面を抜けてください。
以上で下準備は終了です。
■定型文を呼び出して必要事項を入力
ショートカット(alt+F3)で定型文を呼び出します。
その後本文などの必要事項を入力します。
宛先やタイトルは空欄のままでも別にかまいません。TO:;を空欄にしておいて,携帯電話のメール作成画面のほうで電話帳から宛先を指定することもできます。
■QRコード発行
ショートカット(alt+F5)でQRコードを発行します。
画像は縮小表示されています。クリックして拡大してください。この写真の画面をお手持ちの携帯のバーコードリーダーで読み取ることができますか?
写真の画質が悪いですが,レベルMのQRコードはなかなかにノイズ耐性があり,ほとんどの携帯で読み取れると思います。P905iでは縮小表示のままでも読み取ることが出来てしまいました。
読めない場合はこちらでおためしください。
■ドコモ携帯で読み取る
携帯電話のランチャやデスクトップにバーコードリーダーを登録しておくと便利ですよ
読み取るとこんな画面になります。
ここで「メール作成」をクリックするとメール作成画面に遷移します。
■タグだけでいいなら変換辞書に登録してもっと手軽に
私は,「めーるたぐ」を変換したら
MATMSG:TO:;TO:;TO:;SUB:;BODY:;;
と変換され,
「ぶろぐたぐ」を変換したら
MATMSG:TO:[ブログの携帯投稿用アドレス];SUB:;BODY:;;
と変換されるようにATOKの辞書登録をしています。
テンプレートなど不要のときは,これで簡単にメールを作成できます。
■おまけ:ソフトバンク携帯用メールタグ付きQRコード
私はSBの携帯を持っていないので検証できていませんが,タグの書式が異なるだけで仕組みは同様です。SB携帯のメールタグは
======
MAILTO:宛先アドレス
SUBJECT:タイトル
BODY:本文
======
だそうです。ドコモとは異なり,各項目ごとに改行します。また,タグ終端のセミコロンも不要です。AU携帯はこのSBタグも認識するようです。
iphoneで使えるQR読み取りソフトでは,現時点ではタグを認識しないと思います。SBの非スマートフォンが標準で備える有用な仕様なので実装して欲しい,とソフト作者さんに働きかけてみてください。
その他,スマートフォンがタグを認識するかについて,コメント欄に情報を頂けると幸いです。
なお,DM20のQRコード仕様はコード型番15,パリティレベルMで間違いないことが確認できました。この型番のQRコードは,1枚のみに対し,改行無しで全角かな文字のみならばぴったり
[訂正:漢字モードではなく,バイナリ(8ビットバイト)モードでエンコードされていました。以下の訂正箇所もエンコードモードの違いによるものです。実機で地道に確認した
連結QRコードの場合は連結情報を格納しなければなりませんが,これは1枚あたり全角かな文字2文字分の情報です。よって,連結n個の場合は
上記格納可能文字数の206文字はQRコードそのものの仕様であり,DM20の実際の動作とは異なります。DM20はQRコード生成の際,対象の文章をあらかじめ200文字ずつに切ってから連結QRコード化しています。よって,すべての文字が全角かな文字でも,DM20において1枚のQRコードで表示できる文字数は最高で200文字ですし,16枚のQRコードをすべて使った場合の最大文字数も3200文字で頭打ちになります。また,変換する文字数が少ない場合には,出来るだけ低い型番のコードを選択して生成するようにもなっています。
すでにDM20と連結QRコードについてはいろ・いろ書きましたので,そちらもご覧ください。
いじょうです。
どうでもいいことですが,上記実例を作成したのは男子ではなく女子です。
ごきげんよう