宗像ユリックスプラネタリウム [40:福岡県]
施設外観
ドーム内
プラネタリウム施設概要
光学機 - SKYMASTER ZKP4
ディジタル機 - 全天周型プロジェクタ (DLA-SH4K + 東現魚眼レンズ, ドーム北側1台打ち)
ハイブリッド方式 - Yes
その他機器 - 汎用プロジェクタ (ドーム北側スクリーン下)
ドーム径 - 12m
座席配置 - 一方向水平タイプ (80席)
訪問日時
2012/01/21 13:00, 14:00, 15:00
観覧番組
13:00 - 惑星探査機ボイジャー (ライブ投影, オリジナル)
14:00 - ほしぞらクレヨン★ (ライブ投影, オリジナル)
15:00 - リニューアル記念番組 (ライブ投影, オリジナル)
観覧料(大人)
こども向け番組は投影ごとに100円, それ以外は310円
メモ
・ドーム径にマッチしたハイブリッドシステム構成と, きわめて高いチューニングレベル
・光学機の影がスクリーンに映りこむため, ドーム照明はムラが残る
・ディジタル機はスペックどおりの高い解像感で, スクリーン全域にわたり歪み感が少なく, フォーカスの合ったキレのよい出画が得られている, 黒浮きは抑え目
・日の入りの演出では太陽(着色効果はなし)は光学機, スカイラインはディジタル機からそれぞれ出力, 各機器の操作タイミング(とくに太陽をoffするタイミング)は解説員ごとに異なっており面白い
・惑星は点像ではなく面積のある表示(アイコンタイプにも切り替え可能)
・恒星数の多さを売りにした光学機と比較すると星数は明らかに少なく, ブライトスターの面積が大きく感じられるが, シャープできれいな円形の星像と光度差, 不自然すぎない程度の着色には品を感じる
・星座線や惑星の拡大CGはディジタル機から出力, 位置あわせの精度がきわめて高く, 光学機/ディジタル機が投影する線の太さまで統一感あり
・星座絵に関しては, 「惑星探査機~」前のライブ解説では一部コンソールから手動出力, こども向け番組以外での黄道十二星座の同時出力は光学機から, それ以外の多くはディジタル機から出力と使い分け, かに座の星座絵は一部光学機の脚と干渉
・探査機の写真など一部の解説用素材については汎用プロジェクタを利用, ここぞというポイントでUniviewによるシミュレーション画像を挿入する解説は視覚効果が高い
・「惑星探査機~」のストーリはよく練られており, 必然性のあるトピックが盛り込まれている, Univiewで描いた太陽から91AUの地点から見た宇宙に合成されたいわゆる太陽系家族写真はなかなか印象的
・こども向け番組「ほしぞら~」では, 動きで興味を引きつつ番組に参加しているという意識をうまく醸成することで, 無秩序や放任ではないコントロールされたレスポンスや賑やかさがある(結果としてそのような環境の不快感をうまく消している, これをきちんとできる施設は案外少ない)
・一方で携帯の光漏れは即座に注意するなど, こども向けだという妥協のない, 投影中の雰囲気作りにも気を配ったメリハリのある投影
・神話物語の声は中の人が当てている? 市販のライブラリとあまり遜色ないレベルかも
・ディジタル機で出力した星座絵が動き出す演出はシンプルながら斬新, ただしシナリオは過去のこども向け番組から大きく外れないお約束のもの
・「リニューアル~」は新システムの機能をいくつかデモする内容, 光学に関しては日本向けにカスタマイズされた漢字表記の方位灯, 黄道十二星座の星座絵, 黄道, アイコン表示の惑星, 月投影機による満ち欠け, 太陽/惑星投影機による木星と公転するガリレオ衛星の再現
・ディジタル機でははスカイライン表示, 星座線/星座絵/星座名/マーカ/惑星CGほかディジタルプラネ機能全般, 過去10万年分の固有運動, エフェクト画像(降雪), 外から見た天球儀, 地球を周回するISS, 地球の磁気圏, 主要100個の人工衛星とその公転軌道(処理能力やや厳しそう), 8惑星へのフライバイ~天の川銀河~おとめ座銀河団~大規模構造
・全体的に番組のテンポ感や解説のリズムを大切にした投影, 個々の機器操作だけでなく光学機/Uniview/StellaDome間の切り替えにももたつぎがないため番組に没入できる
・習熟度の高さを感じさせる, コンソールのUIにも独自の工夫をしている?
・何より解説員が楽しそうに番組を投影することがもっとも大切な要素
・レベルの高いスタッフや番組制作スタイルはそのままに, 昨年3月のリニューアルで最新のツールを手にしたことで, プラネ好きなら決して外せない施設となった印象
【基本設備 - S, 設備活用 - S, 番組内容 - S, 観覧環境 - S】