ウオーミングアップで笑顔を見せる永井(中)、吉田(手前)ら=実相寺サッカー競技場で(今泉慶太撮影)
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名古屋グランパスのFW永井謙佑(22)が別府キャンプ2日目の10日、開幕スタメンを目標に掲げ、そのための短期集中型アピールを誓った。U−23日本代表での活動のため、キャンプ初日の9日からチームに合流。22日に行われる五輪最終予選マレーシア戦メンバーに順当に選ばれればキャンプも途中離脱となるため、短期間で課題の連係強化にいそしむ。
忙しい。代表選手の宿命とはいえ、名古屋のスピードスターが時間との闘いを強いられている。1月15日からのグアム合宿以降、ここまで休日はわずか4日間だけだ。17日の夕方にU−23日本代表が再集合するため、永井の別府キャンプは休日を挟んで計8日間。21日まで続く同キャンプを早めに切り上げる日程に「少ない練習のなかでアピールしていかないと」と、1分1秒も無駄にできない状況だ。
「開幕から先発で試合に出続けること」を今季の個人目標に掲げた。ただ、昨年も同じ問題を抱えていた。U−22日本代表の活動でキャンプに参加できず、連係不足のまま開幕。開幕戦は途中出場し、その後は故障者が続出したチーム事情もあって5試合連続で先発したが、得点は奪えず、夏以降はスーパーサブに定着してしまった。結局リーグ戦は27試合1069分3得点。消化不良の1年となった。
この日行われた14人対13人の変則紅白戦では、主力組でFW玉田、MF金崎と3人で前線を形成した。ただ、FWの枠はシビアな競争。スピードという強力な武器を持っているだけに、カギとなるのはやはり連係だ。「自分1人じゃなかなかうまくいかない。周りとのコンビネーションが大事。そのためにコミュニケーションを取っていく」と、キャンプのテーマを設定した。
「もう1年やってるので、ある程度はわかる。開幕までにしっかりみんなと合わせたい」と、短期集中型の融合アピールに自信はある。真価を問われる2年目。五輪切符と開幕スタメンの二兎(にと)を、どん欲に追う。 (宮崎厚志)
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