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北朝鮮:正恩氏の親近感、逸話で演出 太陽像を共同作製

CGで作られたとされる故金正日総書記の肖像画をあしらった切手=朝鮮中央通信・朝鮮通信
CGで作られたとされる故金正日総書記の肖像画をあしらった切手=朝鮮中央通信・朝鮮通信

 【北京・米村耕一】北朝鮮の故金正日(キム・ジョンイル)総書記の肖像画「太陽像」を巡り、新指導者の正恩(ジョンウン)氏が芸術家を励ましながらコンピューターグラフィックス(CG)で共同作製した、との逸話が語られている。「先端技術に明るく、親しみやすい正恩氏」と印象づける戦略の一環のようだ。

 朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は昨年12月22日、金総書記がほほ笑む「太陽像」は、正恩氏が発案して完成させた「記念碑的名画」だと報じた。

 1月12日には「太陽像」を全国各地に掲げることが党政治局によって決まり、国民はこの肖像画に献花し、哀悼を表してきた。

 中国訪問中の北朝鮮経済関係者によると、肖像画は美術品制作を専門に手掛ける担当部門「万寿台(マンスデ)創作社」の芸術家と共に正恩氏が作製。正恩氏は「うまくできている」と励ましながら細かな指示を出したという。

 北朝鮮国内で指導者について語られる逸話は、党宣伝扇動部が事実関係を一定程度踏まえて作成し、講演会や学習会などを通じて国民に流すことが多く、今回もその可能性が高い。

毎日新聞 2012年2月11日 12時08分(最終更新 2月11日 12時19分)

 

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