2005年3月、事業者が
「汚染土を掘削している最中に、
汚染源と思われる薬品缶を掘り当てた」
と公表をしました。

現事業者(東急電鉄および東急建設)が2005年3月吉日の日付で、
下記のような文書を住民側に提出しました。
(この文書は、事業者が当守る会に相談の上、近隣一帯の住民宅一軒一軒へ配布したものです)

事業者は、この文書で汚染対策の工事の進展具合を報告するとともに、
「汚染の源と見られる缶を出土した」と報告しています。

いつの時代に、どのような立場の人間がそれを投棄したかはわからないものの、
この缶が源となって、この鷺沼4丁目の土地が汚染されたことが判明した!
と公表されたものです。

まずは、ご覧ください。


平成17年3月吉日
事業主 東京急行電鉄株式会社
施工 東急建設株式会社

関係各位

土壌汚染対策工事の進捗状況 および 汚染原因物質出土のご報告

 拝啓 春寒の候、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。日頃より当事業に関しまして、ご理解、ご協力を賜り熱く御礼申し上げます。
 さて、平成16年6月15日土壌・地下水調査報告書および汚染土壌等処理対策実施計画書を川崎市に提出いたしまして汚染対策工事の協議を開始致しますと共に、平成16年7月11日土壌対策工事の近隣説明会を開催致しました。
 その後も川崎市環境対策課、廃棄物指導課と調査内容および汚染対策工事について協議を重ねまして、平成16年8月25日より調査報告書および実施計画書に受付印受理されましたが、受理後も川崎市担当部署との協議、立ち会い等は継続しています。

各対策工法の進捗等をご説明、ご報告致します。


(1)揚水曝気工法
〔地下水をポンプで汲み、水中の揮発性有機化合物(VOC)を水より分離し、活性炭に吸着させて処理する工法〕

前事業者よりの継続対策工事でありましたが、HRC工法の効果を促進させるために、HRC工法の開始に伴って平成16年8月31日終了致しました。


(2)真空吸引工法
〔土壌中の揮発性有機化合物(VOC)を真空吸引によりその濃度を下げる工法。計画では12カ所の吸引井戸の設置でしたが、吸引井戸設置後の定期観測等の結果を検討致しまして2カ所の吸引井戸をさらに追加設置して計14カ所で真空吸引を行いました〕

平成16年7月13日より第二溶出基準超過範囲についてガス吸引を開始致しまして、平成16年10月25日に第二溶出基準以下になった事を確認後、ガス吸引を終了致しました。


(3)HRC工法
〔現状においても自然状態で極めて緩やかに揮発性有機化合物(VOC)の分解が進行していますが、さらに水素を供与し分解を促進させるために、水素供与化合物として乳酸とグリセリンの合成物質をボーリングにより現地に注入

平成16年7月15日、HRC試験施工を開始し、平成16年10月15日HRCの注入を終了致しました。現在は、地下水の定期観測および土壌採取による自然減衰観測を行っています。
現在の自然減衰観測報告と致しまして、地下水に対してはHRC工法の過去の施工実績によると自然減衰結果が顕著に顕れるのは6カ月以降と報告されていますし、施工してから7カ月位の経過ですので自然減衰結果は顕著に顕れていませんが、今後も自然減衰結果の推移を観測致します。
(原文ママ)


(4)掘削除去工法

平成16年11月24日、川崎市環境対策課、廃棄物指導課と現地にて汚染土壌の土壌確認をしていただきまして、平成16年12月6日より汚染土壌掘削除去を開始致しまして、掘削除去作業を施工していましたが、以下の汚染原因と考えられる缶が出土しました。

※缶の形状はいずれも(24cm×24cm×35cm:18リットル缶)

平成17年1月19日 トリクロロエチレン缶 →空缶1個
平成17年1月25日 トリクロロエチレン缶    
1.1.1トリクロロエタン缶
→空缶1個 + 残留液体のある缶1個(計2個)
→空缶2個
平成17年2月5日 トリクロロエチレン缶 →空缶3個

 今回出土した缶を成分分析したところ、空缶からは何も出ませんでしたが、1月25日出土の「残留液体が残っている缶」の内容物については主たる成分がトリクロロエチレンである事が確認され(確認日2月18日)、現在対策を行っている土壌汚染の原因であるという事がわかりました。但し、汚染原因者については現時点での特定はできていません。

以上、報告内容についてご質問等がある場合は、下記連絡先にご連絡をくださいますようお願い申し上げます。

敬具

連絡先 東急建設株式会社 鷺沼四丁目作業所 電話 044-***-****

  

説明図1

※近隣住民以外の人にはいささかわかりづらい図かもしれませんが、上記説明図は敷地の南半分のみを描いた平面図となっています。こちらの建物イメージ図の「奥側」半分であり、同じ頁の航空写真の下側(=南側)半分部分である、とご理解ください。

 

出土した缶



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