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トマトに中性脂肪下げる物質…京大グループ
トマトに含まれる物質が血液中の中性脂肪の値を下げることを、京都大の河田照雄教授のグループがマウスの実験で確認した。
この物質が、肝臓で脂肪を燃焼させる役目を担うたんぱく質の働きを高めているらしい。ただし、即ダイエットの効果が得られるかは疑問という。10日の米科学誌電子版に発表された。
トマトに高脂血症改善効果があることは2004年、米国のグループが明らかにしていたが、有効成分は不明だった。河田教授らはトマトから抽出した物質から、脂肪を燃焼させるたんぱく質の働きを高める物質を探し、脂肪酸に似た「13―oxo―ODA」を見つけた。
河田教授らは、肥満のマウスを使い、高脂肪食を4週間与え続けた8匹とこの物質を0・05%含んだ高脂肪食を同期間食べさせた8匹で血液の成分を調べた。その結果、この物質を含む餌を食べたマウスは、含まない餌を食べたマウスに比べ、血中の中性脂肪が1デシ・リットル当たり平均40ミリ・グラム下がっていた。
人間に例えると、血液検査で「脂質異常が正常値に戻った」と診断できる計算になる。効果を得るには毎食時200ミリ・リットルのトマトジュースを飲む必要があるという。河田教授は「ダイエット効果を確認するには、さらに実験を重ねる必要がある」と話している。
(2012年2月10日 読売新聞)
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