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【大リーグ】

ヒガシオカ 日系人の星になれ! ヤ軍キャンプに3年連続招待決定

2012年2月10日 紙面から

 “日系人の星”になれ!! ヤンキースは8日、日系米国人のカイル・ヒガシオカ捕手(21)を3年連続でメジャーキャンプに招待すると発表した。高校時代にヤンキースからドラフト7巡目(全体)指名を受け、大学進学かプロかで迷ったが、ヤンキースタジアムで当時ヤ軍の主力だった松井秀喜外野手(37)=現アスレチックスからFA=と対面したことがきっかけでヤ軍入りを決心した。アスレチックスのカート・スズキ(28)以来となる日系米国人のメジャー捕手となれるか注目だ。ヤ軍では現時点で27人のマイナー契約選手がキャンプに招待される。

 日系捕手はカート・スズキだけじゃない。ヤンキースがキャンプに招待した“ヒギー”ことヒガシオカも、将来を嘱望される“扇の要”だ。

 カリフォルニア州の出身で、父が日本人で母は白人という家庭で育った。祖母は長崎出身だという。高校生だった2007年には打率5割5分8厘の好成績を残し、日米高校選抜にも出場。08年6月にはヤンキースからドラフト7巡目指名を受けた。しかし、名門のカリフォルニア大バークレー校から推薦入学を打診され、当初は大学に進学するつもりだったという。

 その運命を変えたのが、松井だ。去就に悩むヒガシオカは、指名直後の同年6月19日、ヤンキースタジアムに招待され、試合前の練習にも参加。クラブハウスで対面した松井からサインボールももらい、「すごく興奮している。信じられない気分だよ」と小躍りしたという。この日の感激から、進学を諦めてプロ入りを決心。ヤ軍も7巡目指名選手には破格の契約金50万ドル(当時約5000万円)を用意した。

 10年は球団最年少の19歳でメジャーキャンプに初招待されるなど、参加は3年連続。昨季は1Aで82試合に出場し、打率2割3分1厘、8本塁打、29打点。まだまだ発展途上だが、ミート力と俊敏な守りは評価が高く、盗塁阻止率37%だった昨季は「守備には誇りを持っている。捕手は守りで必ずプレーに関わるから、試合結果に直結するんだ」と語った。

 日本球界の投手と一緒に練習したこともある。09年1月には阪神の守護神藤川が第2回WBCに備えてロサンゼルスで自主トレをした際に練習パートナーを務めた。その時には実業家としてうどんチェーン店を米西海岸で展開していた故伊良部秀輝氏も練習に加わった。メジャーで活躍する日系選手は、スズキ以外にもマリナーズの守護神リーグ、フィリーズでゴールドグラブ賞3度の名手ビクトリノらがいる。松井にプロへの運命を導かれたヒガシオカもいつしか松井の立つ打席の後ろでマスクをかぶる日が来るかもしれない。

 

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