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利権と神対応で「報道自粛」のAKB48事件

2012年2月10日(金)9時55分配信 ゆかしメディア

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利権と神対応で「報道自粛」のAKB48事件 [ 拡大 ]

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 2月7日、スポーツ紙各社の編集局内で衝撃が走っていた。AKB48の主要メンバー(20)の母親が東京都青少年健全育成条例違反の疑いで警察に逮捕された、と週刊誌が報じたからだ。直接の商取引があるTV局はもちろん、スポーツ紙、一般紙。さらには、大手のニュースサイトまで現在は削除するなど、各社の報道に予想をはるかに上回る大きな影響を与えている。読者は普段、目にすることのない、掲載までの過程をここで再現してみる。

■てんやわんやの編集局内

 AKB48中心メンバー(20)の母親が、都青少年健全育成条例違反の疑いで逮捕されていたという衝撃的なスクープが2月8日発売の週刊文春に掲載されていた。その前日7日には、各社は入手可能なのだが、スポーツ紙の編集局内では、てんやわんやの騒ぎになったという。

 「基本的に何もやらない。担当記者が、とりあえず事務所には確認は入れるけど、というくらいに考えていた」とは、スポーツ紙幹部。

 しかし、編集会議がだいたい終わるころ、午後4時すぎに、時事通信社が警視庁少年課でウラを取り、メンバーの名前を匿名で配信。また、同7時すぎには共同通信までもが配信してきたのだ。この辺りは自身で紙媒体を持たない強みか。

 「本来なら所轄警察署(八王子署)の案件。警視庁の本庁まで詳細が上がってくるような事件ではないし、逮捕者が有名人の母親だっただけ」(同)

 その通りで事件は主語が有名人かどうかが重要になる。かくしてインターネット上でも大騒ぎ。新興のニュースサイトや、巨大掲示板2ちゃんねるなどが取り上げるなど大騒ぎとなった。

 また、時事通信の配信を受けてサンケイデジタル、ヤフーニュースも掲載した。しかし、前者は短時間で画面から消えたという。現在では、見ることはできない。

■利権と神対応が救ってくれた?

 スポーツ紙幹部は「某スポーツ紙がそのことに触れたブログを慌てて削除していたり、みんな慌てていたのがよくわかる」と話す。また、産経のサイトから消えたことについて、サンケイデジタル社員は「取材部門から(削除の)声が出たのだろう」と話す。

 該当するメンバーが所属するのは、プロダクション尾木。その社長の尾木徹氏は大手芸能プロの業界団体「日本音楽事業者協会」の会長でもある。事務所の圧力ではないか、とインターネット上では声が挙がっているが、そうではないという。

 取材現場の記者からは「今後の付き合いを最優先したのでしょう。事件は同情する点もかなりありますし、事務所も法的な対応を含めて検討していることや、また、本人ではないという点もあります。それに、彼女はいつも『神対応』をしてくれるので、本当に気の毒です」という声も出るほどだ。

 しかし、夕刊紙では絶対に扱うと思われていた東京スポーツが完全スルー。産経新聞社発行の夕刊フジもスルー。キングレコードと同系列の日刊ゲンダイもスルーだった。

 ちなみに大阪では、日経は社会面で通信社原稿をベタで掲載、産経の大阪版も社会面ベタ。当然、起訴されていないために実名は出していない。

 結果的には、週刊文春のスクープのインパクトが大きすぎて、その後の各社の報道自粛はもはや意味をなさなかった。ネット上で拡散のスピードが飛躍的に早くなった今、報道自粛の意味を考えさせられる事件だった。

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