民主党元代表・小沢一郎被告(69)を強制起訴した検察審査会に対し、東京地検がどのような捜査資料を提出していたのかのリストを検察官役の指定弁護士が9日、小沢氏の弁護人に回答した。リストには、元秘書・石川知裕衆院議員を取り調べた東京地検特捜部の検事が作成し、実際にはなかったやりとりを記した捜査報告書も含まれていた。
回答によると、小沢氏の1回目の審査では69点、2回目の審査では30点の資料が検察審査会に提出されていた。強制起訴を決めた2回目の審査に提出された資料に、問題の捜査報告書が含まれていた。小沢氏の弁護側は、この報告書が審査に影響を与えたとみて、小沢氏の公訴(起訴)の棄却を求めている。
また、元検事の前田恒彦受刑者=証拠改ざん事件で懲戒免職=が法廷で存在を証言したメモについても、指定弁護士は「メモは70通存在する」と回答。前田元検事の証言では、メモには「ゼネコンが小沢氏側への資金提供を否定した」という記載があったとされる。