ロストシープ(Lost Sheep)のレビューは削除しました。あしからず。

削除理由

http://www2.realint.com/cgi-bin/tarticles.cgi?moonwhistle+992
上記アドレスにも書きましたが、そこから抜粋します。
……ムンホイ(引用時注:拙作Moon Whistleのこと)の作風は非常に好き嫌いが分かれます。 このため、Lost Sheepが好きな人が、 「ムンホイが合わない」ということを書こうとすると、 かなり強い口調になる場合が多いと感じました。 今ではそのような心ない書き込みは見かけませんが、 一時期はLost Sheepと比較してムンホイをけなす書き込みを複数見かけ、 作者として気を悪くしていました。せっかく、Lost Sheepと ムンホイの共存共栄を僕も望んでいるのに、 Lost Sheepのファンが台無しにしてくれている、と。 フリーゲームは無償のため、作者にとって反響が全ての報酬です。 それを分かっているから、僕はレビューを書くときも 作者の励みになるように書いてきたつもりです。 しかし、僕がLost Sheepを紹介する事で、ずいぶんと 恩をあだで返されたような気がしていました。 しかしその後、僕が紹介する事で「Lost Sheepと ムンホイは関連作品だ」という誤解を ファンに与えたのが悪かったのだと悟りました。 そういう理由もあって、今ではLost Sheepの紹介は控えています。

以上のような事情がありますので、皆様もどうかそれをお察しいただき、 掲示板などでロストシープの話題を僕に振るようなことは極力控えていただけると助かります。


追記:ロストシープ作者に対して僕が思うこと

2012.1.7 追記

上記では拙作ムンホイを、ロストシープのファンがdisっているから 不愉快だということを書かせていただきましたが、それに関してとある方からメールで コメントをいただいたので、その方には 「実は作者とも会ったことがあるんだが……」ということを説明して、納得していただきました。 今後もこういう誤解をされないように、ここにも書かせていただきます。

今から書くことは、2002年のことであり、10年間黙っていたことです。 むしろ、僕は作品は純粋にレビューしようと思い、長い間このLost Sheepの レビューも残してきました。僕とロストシープ作者の間のことについても、 純粋に作品が好きな人には無関係なことだと思い、黙ってきました。 しかし、あまりにもいろんな人からいろんなこと (ロストシープのRPGツクール2000版(ロストシープ1 4月〜6月の物語)を プレイしてくれとか、ムンホイもいいがロストシープの方が優れているとか)を言われたので、 僕が、Lost Sheep作者に対してどう思っているのか、もう時効かと思いますので、 率直な思いをしたためたいと思います。

今からお話しすることは、Lost Sheepのファンや、拙作Moon Whistleが好きな人にとっても、 若干ショッキングな内容でしょう。なにしろ僕もそういう影響を考えて10年間口をつぐんで来たことですから。 でも、もう真実をお話しする時期だと思いましたので、語らせていただきます。 真実を知るのが耐えられそうにないという人は、どうぞお読みにならないように。



実は僕はロストシープ作者、サタンドール氏に2002年の夏にオフでお会いしたことがあるんです。 家に泊めてもらい、一晩中いろいろと話をしたのです。本当に相手を引き込んで 有無を言わせない話術のある人でしたよ。結構自分語りが絶えず、僕の価値観で 合わない部分があったら結構噛み付いてくる人でしたが、 どうも有無を言わさず相手を引き込む魔力のある人で、会っている間は逆らえませんでしたよ。

しかし、会った後、僕は精神にかなり変調をきたしましたよ。彼はサタンドールと名乗っていますが まさに名前どおり悪魔が取り憑いているんじゃないか、その悪魔が僕にも悪さをしたんじゃないかと 今では思っています。

サタンドール氏は自己主張がとても強く、それは作品のみならず作者自身に関しても 例外ではありませんでした。 彼に会った時に彼が自分の創作ロストシープにいかに心血を注いでいるかを聞きました。 彼の創作に関する哲学も聞きました。それは僕とは相容れない部分もありました。 例えば、僕が「操作の利便性」を重視して自分のゲームにテレポート魔法(でんしゃごっこ)を 入れたことに対して、彼は「自分は町を歩いている感じを重視したいから、フィールドを 広くした上で、なおかつテレポートは入れない」と頑なに主張していました。 ……まあ、このレベルの見解の違いは特に問題はないのですが、制作の根底となる価値観も 対立し、それをネチネチと言われたことは正直うんざりしました。

サタンドール氏は、当時制作中だった僕のシナリオのプロットを見て「これはだめだ。 書きなおすべきだ」としきりに言い出しました。僕が話題を変えても、5分経ったらまた その話を始めるのです。もうプロットは出来ていて体験版も出しており、もうかなりメッセージが 出来てきている段階でした。その段階でそんなことを言われても困るのです。 しかし彼は引きませんでした。「なんなら自分がシナリオを作り直す」と。

「なんなら自分がシナリオを作り直す」は、僕には聞き捨てならない言葉でした。 僕の創作でシナリオを書くのは僕です。サタンドール氏は、僕の塗った色を独断で否定し、 その上に彼の独善的な色で僕の作品を塗りつぶそうとしているわけです。 そりゃ、あんたの作品ならあんたの色でいい。僕の作品には僕の色があることを なぜ理解できないのか。……会っていた当時は、彼の有無を言わさない迫力に押されて 何もいえませんでしたが、その数週間後、イライラがこみ上げてきました。

サタンドール氏は、ロストシープを作るにあたって、80人くらいの人にテストプレイを お願いしたといいます。恐らくはその多くは普段ゲームをプレイしない人でしょう。 それだけ多くの人にプレイしてもらったのだから、自分の作品に落ち度は無い、そう言いたい様子でした。 それゆえに制作グループ内の5、6人でしかテストプレイをしていない僕の作品を 問題があると考えていたようでした。サタンドール氏は僕に、「自分のテストプレイヤーに あなたの作品をテストプレイしてもらってもいい」とも申し出てきました。 しかしそれは違うと思っていました。当時はうまく言葉に出来なかったのですが、それは 要するにこういうことです:彼がテストプレイをしてもらっているのは、ゲーム経験がない人が大半です。 サタンドール氏に諭されなければ、彼のゲームを自主的にプレイしようなんて思わない人 ばかりでしょう。一方、僕のゲームは前作の続編ということもあり、一定のファンがいるし、 ある程度RPGをやりなれている人向けのバランスであるし、ひねったギミックも導入しています。 いくら大人数であっても、RPG未経験、しかも自らRPGを手に取るような人ではない人の意見なら 大して役に立ちません。RPG経験者の意見が欲しいのです。それは5〜6人で十分です。 彼が力説した「自分は80人にテストプレイしてもらっている。 あなたの作品はテストプレイ人数が少ないから危険」というのは、 ちょっと的がはずれていないでしょうか。

……と、ここまで書いて、なぜサタンドール氏がここまで僕の作品にあれこれ口出しを するのか、一つ弁護しておくことがあります。それは、この段階では、彼は 僕の作品の制作スタッフの一員にしていたという理由があります。 その証拠となるのがこのページです→( 総合人気作品8位ここの「次回作の予定は? 」に書いています) オフでお会いした時も、当時はまだ彼はスタッフの一員だったので、 そこに過剰な義務感を覚えて、あまりにも差し出がましい意見を言ったのかもしれません。

しかし、完成した僕の作品(Another Moon Whistle)のクレジットには彼の名前はありません。 あまりにも度が過ぎた差し出がましさど独善性で制作を過剰に妨害されたと感じたので、 除名処分にしたからです(ちなみに、体験版には、まだ彼の名前は載っています。 除名処分は、その後ということです)。

そもそも、僕がサタンドール氏をスタッフに招きいれた経緯として、僕が彼に送った 僕の作品のα版に使われたドット絵を見て彼が意見してきたことにあります。「木の描き方が リアルではない。もっとこういう風にするべきだ」と、彼自身のドット絵の哲学をとくとくと メールで語ったことにあります。あまりに自信満々に語るので、僕にはついていけませんでした。 「そこまで言うなら、あなたが僕のドット絵の訂正、あなたなりの哲学で つや出ししてくれないか」と、彼に任せてみようと思い、お願いしたことにありました。 彼はそれを受諾してくれました。しかし、よかったのはここまでです。彼はドット絵の作業は 何一つしませんでした。制作メーリングリストでも、彼が流すのは、彼の日常報告でした。 「先週はお芝居を見てきました。知見が広がりました」とか、聞いてもいないし、 僕にとっては何の興味もないことを書くだけでした。いろいろ忙しいのは分かるが、 あれだけドット絵に対してビッグマウスを叩いたんだから、 仕事はしてくれよ、と思っていました。

そんな中で実際にオフで彼に会うことになり、冒頭のシーンに続きます。 その後、僕が精神的に変調をきたしたのも書いたとおりです。 彼の主張には、人の精神をかき乱す効果があるんだと思います。

思えば、彼の話を思い返せば返すほど、彼がいかに自己愛の塊であるかがよく理解できます。 彼は、A-CON2(第2回 アスキー エンターテインメント ソフトウェア コンテスト)で、 最優秀賞を取っています。 このことをしきりに話していました。自分はあの作品(Dante98版の Lost Sheep)で、 終盤の展開に満足しておらず、それゆえに表彰式に出たときも本当に気分が晴れなかった、とか。 目の前にいる人間が嫉妬するとか、そういう考えは頭になかったんでしょうか。 確かに僕もA-CON4の佳作受賞者ですが、彼は500万もらっているのに対し、僕は20万円でした。 しかも表彰式には呼ばれていません。 こういうところに気づかないでこんな話をしていたところを見ても、彼は自分が自己愛の塊であることも、 自覚は出来ていないのだと感じました。

その上、僕は会った時、彼の不幸自慢も聞かされそうになりました。僕があまりに堪えかねて 「こっちだって結構苦しい人生を送ってきた」と言い放ったことがありました。 この言葉の前後はよく覚えていませんが、恐らくシナリオを作った背景を 問いただされたときだったと思います。 すると彼の返しはこうでした「僕だって、あなたに話していないだけで、相当苦しい人生を 送ってきましたよ、それこそ、あなた以上に苦しんだ人生経験があります」。 ちなみに、僕の当時は25歳で、彼は5歳くらい年下だったと 記憶しています。年下の人間に人生経験のことで説教をされるとは、心外でした。

僕は、基本的に無礼講の人間です。年下の人にさえ「敬語が堅苦しいから、ため口でいいよ」と よく言う人間です。しかし、いくら無礼講でも、まさか年上の人間に 「俺はあなたより人生経験が豊富だ」と言えるほど僕は無礼にはなれません。 最低限、「年上の人間は、偉い偉くないに関わらず、年の功、それだけの人生経験を積んでいる」 ということは尊重すべきだとは当時も、今でも思っています。例え引きこもりなどで 過ごした人間であっても、年上ならそれだけ引きこもって悩んで得た人生経験があるはずです。 僕は年下であれば、それを尊重しますよ。 彼は無礼講の意味を取り違えているか、僕を年上と思っていないか、ただの無知で傲慢か、 そのいずれかだと思いました。

そして、それに続いて、彼を僕が除名する直接的な原因の、決定的なことがありました。 それは、サタンドールが「無礼講の意味を取り違えた奴」であることを象徴する出来事でした。 ……僕が、その後精神状態が優れずに悩んでいたときのことでした。 それでも彼は僕の気持ちを理解せずに、アドバイスのつもりか、「自分にも こんなつらい経験があったが乗り越えてきた」と自慢交じりに書いてきました。 僕にとっては不快そのものでした。彼自身の経験を話して自己満足に浸っているだけで 僕の現状に即して言っているものじゃないのが、明らかだったからです。 それで僕はメールに書きました。「もうこんなメールは送らないでください。 あなたのメールは自分のことばかり書いており、全く僕のためになりません。」 この時の彼の返事メールの文面が今も僕の心に残っています。

あなたが激怒することは分かっていますが、言わせて貰います。 あなたの苦しさより、僕が人生で経験した苦しさの方が、よっぽど大きかったですよ。
(当時のメールは手元に残っていないため、記憶の文意をもとに書いているため、実際の文面は違います。)

僕がこの文章の何に対して激怒したのか。それは、年上の人間に対して「自分の方が経験が多い」という、 無礼講の意味を取り違えた文章であることに。そして人の苦しみを自分の苦しみと比較して、 相手の苦しみを過小評価することに。このことに関して、 僕は当時もブログで不快感を表明しました。「人の苦しみなんてその人の主観や経験によるものであり、 決して他人のそれと比較できるようなものではないと思う」と。 この言葉は、実は彼のこの言葉に対して向けたものでした。 何より、この文面からは、彼の自己満足を僕にぶつけられた感じがしました。 その時の不快感を敢えて言葉にするなら、奴は僕の前で自分の性器をしごき、 僕の顔に精液をぶっかけてきたものだと感じました。

こうして、自己愛に満ちて、他人に無頓着な彼に嫌気が差して、僕は彼を制作スタッフから外しました。 実質作業を何もしていなかった彼なので、制作には何も支障はありませんでした。

そういうこともあり、それ以来僕は彼のことはノータッチにすることにしました。 嫉妬とか嫌悪感を持つのは制作にプラスにならないから、無視を決め込んだのです。 当時既にこの「Lost Sheep」のレビュー(今は消去)はあったのですが (そしてこのレビューをサタンドール氏が読んだことが、そもそもの僕と彼の交流の始まりだったのですが)、 それは消しませんでした。 消してしまうと、何があったのか不審がられるだろうが、僕はこういう作者同士の憎悪話は 双方の作品のファンのためにならないから表ざたにしないでおこうと思ったこと、 そして、当時僕が嫌いになったのは作者だけであり、 作品に関しては罪はないと思ったことと、Lost Sheepのファンを喜ばせるためにも、 文章を残しておくのが得策だと思ったというのが理由です。 まあ、前述のとおり、結果的に一部のロストシープファンから 恩を仇で返される結果になったのですが、まあ、作者も作者なら、支持者も支持者、ということでしょうか。

一つだけ、彼への思いをベースにして、僕の作品に反映した部分があります。 それは、その時作っていた作品、Another Moon Whistle(アナザームンホイ)の隠しイベントの最終章に出てくる 「だいすけ」という少年です。主人公達に「お前達は危険だ、冒険をやめろ」としつこく迫り、 主人公達に有無を言わせない。独善的に「自分は天使だ」と思い込んで、実力行使に挑んでくる、 という人物です。僕は彼の性格を作るにあたって、サタンドール氏から受けた仕打ちを思い出しながら 組んでいきました。お話として成り立たせるために二度の戦いに勝てば、反省するのですが、 現実はここまで綺麗には収まらなかったようですが。

なお、後日談を。その数年後、彼には僕からメールを何度か送り、雪解けを誘ってみたりもしました。 まあでも、やはり彼が僕の心に打ち込んだ無数の棘は未だに抜けておらず、長続きはしていません。 僕がこの文章を公にしたことによって、今後はもう交流は期待できないと思いますが(苦笑)。 それに今更わざわざ交流したい相手ではありませんし。

現在、2012年。サタンドールがこの時「シナリオを作り直しましょう」としつこく迫った作品、 Another Moon Whistleが2003年に公開されてから9年目になります。その間、この作品は多くの賛否両論を 巻き起こしましたが、評価してくれる人の中には「この作品はオンリーワンだから素晴らしい」という 評価が固定しています。仮に彼の言うことを聞いて、日和見になっていれば、このような評価は 得られなかったでしょう。……そうです。こだわりを持ってシナリオを書いている人に対して 「そのシナリオはだめだから、作り直せ、自分が作り直す」などという人間は、創作者として 無神経であり、そのことを恥じるべきなのです。



……以上ですが、いかがだったでしょうか。僕が、10年間、抱え続けていた思いを、 今、吐き出させていただきました。サタンドール側からすると「事実誤認だ」という言いたくなる部分も あるのかもしれませんが、僕が受け取った感情をベースにして書かせていただきました。 彼にも意見があるのでしょうが、それを差し引いても、僕の気分は変わりません。 ロストシープのファンの方で、拙作ムンホイに物申したい人がある人は、 まず上記のことを理解してからにしてもらえたら、と思い、筆を置きます。


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