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“ブレーカー漏電”直前に電話

2月10日 5時44分

“ブレーカー漏電”直前に電話
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岡山県倉敷市で掘削中の海底トンネルに海水が流れ込み、作業員5人が行方不明になっている事故で、事故の直前、作業員の1人が掘削機の近くから携帯電話で地上の担当者に「ブレーカー、漏電」などと伝えていたことが警察への取材で分かりました。
電話はよく聞き取れず、担当者がトンネルの入り口に向かったところ、すでに水が上がってきていたということで、警察は、掘削機の付近で起きたトラブルが、事故につながった可能性もあるとみてさらに調べています。

この事故は、3日前、岡山県倉敷市の水島コンビナートにある「JX日鉱日石エネルギー」の水島製油所で、掘削中の海底トンネルに海水が流れ込んだもので、中にいた作業員の男性5人の行方が分からなくなっています。
警察は、元請けの建設会社「鹿島(かじま)」など工事に関係する会社の担当者から話を聴いて、事故直前の詳しい状況を調べています。
これまでの調べによりますと、事故のおよそ30分前、掘削機の付近にいた作業員が何らかのトラブルに気付いていったん地上に上がり、別の作業員に報告したということです。
作業員2人は、掘削機の付近に向かい、事故の直前、1人が携帯電話で地上の担当者に「ブレーカー、漏電」などと伝えていたことが分かりました。
電話はよく聞き取れなかったため、担当者がトンネルの入り口に向かったところ、すでにトンネルの上まで水があふれていたということです。
掘削機付近に向かったこの2人を含む作業員5人は、今も行方が分かっていません。
警察は、掘削機の付近で起きたトラブルが事故につながった可能性もあるとみて、工事関係者から話を聞くなどしてさらに詳しく調べています。
一方、行方不明者の捜索の再開に向け、9日未明から続けられている水の濁りを浄化する作業は順調に進んでいるということです。
鹿島は午前8時に水の状態を調査し、問題がなければ、浄化作業をいったん終え、がれきの撤去に取りかかることにしています。
警察は、安全が確保されしだいダイバーによる捜索を再開する方針です。