放射能はいらねえ~ 牛乳を飲みてぇ~

清志郎が生きていたら、今の現状に何を叫んでいたんだろう。

宮城の放射線量過去平常値 0.0176~0.0513μSv/h(文科省発表)
堀場製作所Radi PA-1000でγ線(μSv/h)を測定。


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電力需給:政府今夏試算「6%余裕」伏せる
http://mainichi.jp/select/biz/news/20120123k0000m010126000c.html
毎日新聞 2012年1月23日2時30分

 今夏の電力需給について「全国で約1割の不足に陥る」と公表した昨夏の政府試算について「供給不足にはならない」という別の未公表のシナリオが政府内に存在したことが、分かった。公表した試算は、再生可能エネルギーをほとんど計上しないなど実態を無視した部分が目立つ。現在、原発は54基中49基が停止し、残りの5基も定期検査が控えているため、再稼働がなければ原発ゼロで夏を迎える。関係者からは「供給力を過小評価し、原発再稼働の必要性を強調している」と批判の声が上がっている。

 ◇再生エネ除外、「不足」のみ公表

 公表された試算は、東京電力福島第1原発事故を受け、エネルギー戦略を見直している政府のエネルギー・環境会議が昨年7月にまとめた。過去最高の猛暑だった10年夏の需要と全原発停止という想定で、需要ピーク時に9.2%の供給不足になると試算した。

 この試算とは別に、菅直人首相(当時)が昨年6月下旬、国家戦略室に置いた総理補佐チームに、電力需給の実態把握を指示。経済産業省に対して、発電所ごとの設備容量・稼働可能性、地域ごとの再生可能エネルギーの稼働状況など、試算の根拠データの提出を求め、再試算させた。

 その結果、現在の法律に基づいて電力会社が調達できる再生可能エネルギー容量は759万キロワット(原発約7基分)あったのに、公表された試算は供給ゼロだった。また、一部火力発電所で定期検査による稼働停止時期を猛暑の8月に設定したり、大口契約者への格安電気料金と引き換えに需給逼迫(ひっぱく)時の利用削減を義務づける「需給調整契約」による削減見込みもゼロとしていた。夜間の余剰電力を昼間に利用する「揚水発電」の供給力も低めに設定されていた。

 再生可能エネルギーによる電力供給などを盛り込むシナリオで計算し直すと、電力使用制限令を発動しなくても最大6.0%の余裕があった。再試算は昨年8月にまとまり、菅首相に報告されたが、公開されなかった。

 国家戦略室で同会議を担当する日下部聡・内閣審議官は「国の政策を決定する過程で、後になって『足りませんでした』とは言えない。慎重に堅い数値をまとめた。供給不足を導く意図はなく、昨年11月に公表した対応策で、再生可能エネルギーや火力発電の増強を必要な取り組みに挙げた」と説明する。一方、国家戦略室の総理補佐チームで再試算に携わった梶山恵司・富士通総研主任研究員は「電力会社の言い分をまとめた極端な前提に基づく試算。その数字が、原発再稼働を容認する政治家らの発言にもつながった。再試算は菅政権末期の混乱で公表できなかったのではないか」と問題視している。

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渡辺謙さん、ダボス会議でスピーチ 原子力からの転換訴える
http://www.tokyo-np.co.jp/feature/news/davos.html
東京新聞 2012年1月26日

スイスで25日に開会した世界経済フォーラム年次総会「ダボス会議」で、俳優の渡辺謙さんがスピーチに立ち、各国から寄せられた東日本大震災の被災地支援への深い感謝と立ち上がる決意を語るとともに、原子力から再生エネルギーへの転換を訴えた。

 渡辺さんは、震災発生直後から、インターネットにメッセージなどで被災者を応援するサイト「kizuna311」を立ち上げ、現地を幾度も訪れるなど、支援活動を積極的に続けている。

 スピーチは現地時間25日午前(日本時間同日午後)に行われた。渡辺さんは「私たちの決意として、世界に届いてほしいと思います」と話している。

 スピーチ全文は次の通り。
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 初めまして、俳優をしております渡辺謙と申します。

 まず、昨年の大震災の折に、多くのサポート、メッセージをいただいたこと、本当にありがとうございます。皆さんからの力を私たちの勇気に変えて前に進んで行こうと思っています。

 私はさまざまな作品の「役」を通して、これまでいろんな時代を生きて来ました。日本の1000年前の貴族、500年前の武将、そして数々の侍たち。さらには近代の軍人や一般の町人たちも。その時代にはその時代の価値観があり、人々の生き方も変化してきました。役を作るために日本の歴史を学ぶことで、さまざまなことを知りました。ただ、時にはインカ帝国の最後の皇帝アタワルパと言う役もありましたが…。

 その中で、私がもっとも好きな時代が明治です。19世紀末の日本。そう、映画「ラストサムライ」の時代です。260年という長きにわたって国を閉じ、外国との接触を避けて来た日本が、国を開いたころの話です。そのころの日本は貧しかった。封建主義が人々を支配し、民主主義などというものは皆目存在しませんでした。人々は圧政や貧困に苦しみ生きていた。私は教科書でそう教わりました。

 しかし、当時日本を訪れた外国の宣教師たちが書いた文章にはこう書いてあります。人々はすべからく貧しく、汚れた着物を着、家もみすぼらしい。しかし皆笑顔が絶えず、子供は楽しく走り回り、老人は皆に見守られながら暮らしている。世界中でこんなに幸福に満ちあふれた国は見たことがないと。

 それから日本にはさまざまなことが起こりました。長い戦争の果てに、荒れ果てた焦土から新しい日本を築く時代に移りました。

 私は「戦後はもう終わった」と叫ばれていたころ、1959年に農村で、教師の次男坊として産まれました。まだ蒸気機関車が走り、学校の後は山や川で遊ぶ暮らしでした。冬は雪に閉じ込められ、決して豊かな暮らしではなかった気がします。しかし私が俳優と言う仕事を始めたころから、今までの三十年あまり、社会は激変しました。携帯電話、インターネット、本当に子供のころのSF小説のような暮らしが当たり前のようにできるようになりました。物質的な豊かさは飽和状態になって来ました。文明は僕たちの想像をも超えてしまったのです。そして映画は飛び出すようにもなってしまったのです。

 そんな時代に、私たちは大地震を経験したのです。それまで美しく多くの幸を恵んでくれた海は、多くの命を飲み込み、生活のすべてを流し去ってしまいました。電気は途絶え、携帯電話やインターネットもつながらず、人は行き場を失いました。そこに何が残っていたか。何も持たない人間でした。しかし人が人を救い、支え、寄り添う行為がありました。それはどんな世代や職業や地位の違いも必要なかったのです。それは私たちが持っていた「絆」という文化だったのです。

 「絆」、漢字では半分の糸と書きます。半分の糸がどこかの誰かとつながっているという意味です。困っている人がいれば助ける。おなかがすいている人がいれば分け合う。人として当たり前の行為です。そこにはそれまでの歴史や国境すら存在しませんでした。多くの外国から支援者がやって来てくれました。絆は世界ともつながっていたのです。人と人が運命的で強く、でもさりげなくつながって行く「絆」は、すべてが流されてしまった荒野に残された光だったのです。

 いま日本は、少しずつ震災や津波の傷を癒やし、その「絆」を頼りに前進しようともがいています。

 国は栄えて行くべきだ、経済や文明は発展していくべきだ、人は進化して行くべきだ。私たちはそうして前へ前へ進み、上を見上げて来ました。しかし度を超えた成長は無理を呼びます。日本には「足るを知る」という言葉があります。自分に必要な物を知っていると言う意味です。人間が一人生きて行く為の物質はそんなに多くないはずです。こんなに電気に頼らなくても人間は生きて行けるはずです。「原子力」という、人間が最後までコントロールできない物質に頼って生きて行く恐怖を味わった今、再生エネルギーに大きく舵を取らなければ、子供たちに未来を手渡すことはかなわないと感じています。

 私たちはもっとシンプルでつつましい、新しい「幸福」というものを創造する力があると信じています。がれきの荒野を見た私たちだからこそ、今までと違う「新しい日本」を作りたいと切に願っているのです。今あるものを捨て、今までやって来たことを変えるのは大きな痛みと勇気が必要です。しかし、今やらなければ未来は見えて来ません。心から笑いながら、支え合いながら生きて行く日本を、皆さまにお見せできるよう努力しようと思っています。そしてこの「絆」を世界の皆さまともつないで行きたいと思っています。

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建屋内作業で?福島第一、放射性物質放出が微増
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20120123-OYT1T00972.htm?from=tw
読売新聞 2012年1月23日19時38分

 東京電力は23日、福島第一原子力発電所1~3号機から放出される放射性物質について、毎時約7000万ベクレルという最新値を発表した。

 11、12月の同6000万ベクレルより増えた。東電は、2号機の格納容器内を内視鏡で観察する作業などに伴い、原子炉建屋内の放射性物質が舞い上げられたのが原因と見ている。

 号機別では、建屋にカバーを設置している1号機が毎時200万ベクレル。2号機と3号機が同約1000万ベクレルずつ増え、それぞれ同2000万ベクレル、同5000万ベクレルだった。追加放出による敷地境界の被曝(ひばく)線量は年間0・12ミリ・シーベルトと推定している。


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青森・再処理工場 月内にも放射性廃液ガラス固化試験再開
http://www.kahoku.co.jp/news/2012/01/20120123t25007.htm
河北新報 2012年01月23日月曜日

 日本原燃の使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)が、高レベル放射性廃液ガラス固化試験の再開に向け準備を進めている。約3年ぶりに今月下旬にも始まる試験の課題は、廃液に含まれる希少金属がガラス溶融炉の底にたまる不具合を克服できるかどうか。原燃は炉内温度を徹底管理する改善策で、試験完了を目指す。試験の成否は福島第1原発事故で先行きが不透明になった核燃料サイクル政策に影響しかねず、再処理工場は正念場を迎える。

 再処理工場はプルトニウムとウランを抽出する。廃液は安定した状態で処分するため、溶融炉でガラスに混ぜ込んで「ガラス固化体」を造る。
 試験は試運転の最終段階で4月に再開を予定したが、東日本大震災の影響で延期された。固化体百数十本を造り、炉の運転状況などを確認する。
 炉はじょうご状で2系統ある。試験は不具合が続いた系統ではなく、試験で本物の廃液を使っていない別の系統で始める。10日に炉に入れるガラスの温度を上げる熱上げ作業に入り、約2週間で1000度以上にする。確認作業を経て、炉に模擬廃液を入れれば再開となる。

 原燃は茨城県内で炉の実物大模型を使い、不具合の改善策を検討してきた。改善策が本物の廃液などでも効果的かどうかを実際の炉で調べる「事前確認試験」を、数カ月間行う。次に2系統の炉で最大能力時の運転状況などを確かめる「安定運転.性能確認」を実施。試験完了後、国の審査を経て10月の完工を目指す。
 炉底に希少金属のたまる不具合は、07年11月に始まった試験がたびたび中断に追い込まれた難題。試験は、復旧のため炉内をかき混ぜる金属棒が曲がったトラブルで、08年12月に中断したままだ。
 炉は電気を流すなどしてガラスを溶かす。希少金属は電気を通すためガラスが溶けづらくなって粘り気が増し、炉下部のノズルから流れ出しにくくなる。

 原燃は改善策で炉内の温度計の測定点を増やし、ガラス温度の監視を強化。希少金属を炉から除く「洗浄運転」を定期的に行い、不具合を防ぐ。
 溶融炉の不具合克服のほかに心配なのが、さまざまなトラブル。09年は3度の高レベル廃液漏れが発生し、10年は炉底に落ちた天井れんがの回収、高レベル廃液濃縮施設の廃液漏れ対応などで復旧に長時間を費やした。
 原燃は「トラブルの対応は学んできた。入念に準備をして試験を再開したい」(川井吉彦社長)としている。

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セシウム樹木内部に浸透
NHK ONLINE 2011年1月25日

 東京電力福島第一原発から放出された放射性物質が森林に及ぼす影響について説明する会合が相馬市で開かれ、放射性セシウムが樹木の内部にまで浸透していたとする調査結果などが報告されました。

 この会合は林業経営の今後の参考にするため、相馬地方森林組合が24日に開いたもので、相馬市などの山林の所有者およそ100人が参加しました。

 講師に招かれた東京農業大学の林隆久教授は相馬市や南相馬市などの山林を調査した結果、標高4百メートル以上の山のふもとで放射性物質による汚染が悪化する傾向があると報告しました。

 そして、採取したスギやヒノキなどを詳しく調べたところ、表面の樹皮にとどまらず、樹木の内部にまで放射性セシウムが浸透し、濃度は数百から数千ベクレルに達したことなどを説明していました。

 参加者からはどのような種類の木が放射性物質を多く吸収するのかといった質問が寄せられ、林教授は「樹木の種類による吸収量の違いなどはわかっていません。サンプルがあれば、測定して結果をお知らせします」などと答えていました。

 参加した78歳の男性は「山林経営を続け、子や孫に継いでもらいたいと考えている。国や東京電力には山林の除染にも力を入れてもらいたい」と話していました。

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九電玄海原発、試験片を廃棄か 原子炉劣化の目安
http://www.asahi.com/national/update/0124/SEB201201230087.html?ref=goo
朝日新聞 2012年1月24日2時8分

九州電力玄海原発1号機の老朽化をめぐり、経済産業省原子力安全・保安院は23日、専門家が審議する意見聴取会を東京都内で開いた。九電の担当者は「原子炉の健全性に問題はない」と説明したが、専門家からデータ不足や分析手法の甘さを指摘する声が続出。原子炉から取り出した試験片の一部を九電が保管しておらず、廃棄した可能性があることも明らかになった。

 運転開始から36年3カ月たつ玄海1号機では、原子炉圧力容器の劣化の目安になる「脆性(ぜいせい)遷移温度」の急上昇が2009年に発覚。核燃料から出る放射線が当たり続けることで鋼がもろくなる現象が予測以上に進み、事故時に原子炉が壊れやすくなっているおそれが指摘されている。原因は不明。原発老朽化問題の中でも喫緊の課題とされ、この日の会合で初めて本格的に議論された。

 九電の担当者は、電子顕微鏡などを使った原子レベルの分析や不純物の組成データなどを示し、「1993年と2009年に取り出した試験片を詳しく調べたが特別な異常はなかった」とした。だが、専門家から「もっと詳しいデータを出してほしい」「本当に適切で公平な判断がされているのか」と追及され、76年と80年の試験片が残っていないことを明かした。担当者は「当時は詳しい分析手法がなく、貴重だという意識がなかった」と話した。

 審議は、九電が提出する追加データを踏まえて次回も続ける。会合後、渡辺英雄・九州大准教授(材料科学)は「電力会社だけでは原因究明は無理。全国の専門家で試験片を研究できるようにしてほしい」と語った。

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福島、郡山で水を使って除染すればするほど、丸森町も通って、阿武隈川の河口に放射性物質が溜まっていくんじゃないの・・・(((゜д゜;)))

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阿武隈川から海へ1日500億ベクレル 放射性セシウム
http://www.asahi.com/national/update/1124/TKY201111240671.html
朝日新聞 2011年11月25日3時0分

福島県中央部を流れる阿武隈川から海に流れ出る放射性セシウムの量が1日あたり約500億ベクレルにのぼることが京都大、筑波大、気象研究所などの合同調査で分かった。福島第一原発事故に伴い、東京電力が4月に海に放出した低濃度汚染水のセシウムの総量に匹敵する。専門家は継続的な監視が必要としている。

 阿武隈川は福島県郡山市や福島市を北上、宮城県岩沼市で太平洋に注ぐ。流域面積は5400平方キロで、事故による汚染が大きい地域が広く含まれる。

 京大などは文部科学省の委託を受け、6月から8月にかけ、本流の中流や河口付近、福島県内の支流で流量や放射性セシウムの量などを観測。運ばれるセシウムの総量をはじき出した。

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2割近くに甲状腺の小さい腫瘍が見つかったって、どう考えても放射能の影響だろう!!!ヾ(。`Д´。)ノ
宮城県県南に位置する「丸森町」は福島県境近くの高放射能汚染地域だよ!

村井知事は県民の命より、経済を優先するのかぁ!!!
おかしいだろ!

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原発事故受け健康調査は問題なし
http://www.khb-tv.co.jp/01/news/index.html#48794
東日本放送 KHBニュース 1月24日

 東京電力福島第一原発の事故を受け、丸森町で実施された健康調査の結果が出ました。対象者は全員、影響は認められませんでした。専門家は今後、検査の必要はないとの認識を示しています。
 これは放射線や甲状腺腫瘍などの専門家5人で構成される有識者会議で24日報告されました。
 空間放射線量が比較的高い丸森町筆甫地区と耕野地区では、子どもを対象に甲状腺の超音波検査と内部被爆線量の測定が行われました。
 甲状腺検査については受検者の2割近くに極めて小さな腫瘍が見られたものの悪性ではなく、放射性物質の影響とは考えられないということです。
 内部被爆線量は全員が不検出でした。推定される生涯の被爆線量は1ミリシーベルト未満で健康に与える影響はないということです。
 県対がん協会久道茂会長「国際的なデータ、丸森町の線量の数値、福島の(健康調査)データを見ても、健康に影響があると考える数値では全くなかった」。
 影響が認められなかった今回の結果と有識者会議の見解を受け、県としては今後、健康調査を実施しない方針です。

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“原子力は地球の未来”は本当か?
2月6日月曜深夜[火曜午前 0:00~0:50]
 このドキュメンタリーの原題“AはATOMのA”は、1952年にゼネラル・エレクトリック社が制作した原子力の未来を謳ったショートフィルムのタイトル。この時代は英米ソ連政府やGEなどの大企業がこぞって原子力の平和利用のため、巨額の投資を行い開発を競っていた。この番組は20年前の制作だが、原子力利用の危うさを指摘する内容は、今見ても示唆に富んでいる。

 戦後間もない1952年、アメリカの大手電力関係企業ゼネラル・エレクトリック(GE)社は、原子力発電を推し進めるため、その未来を謳った広報用ショートフィルムを制作した。そのタイトルは“A is for Atom”(“すべては原子力から始まる”)。原子力でパワーアップした巨人が送電線を世界中に張り巡らせ、世界を変えていくという筋立てだ。
 それから40年たった1992年、このショートフィルムと同じタイトルのドキュメンタリーがBBCで放送された。アメリカ、ソビエト、イギリスなどの先進国や大手企業が進めてきた原子力技術開発に疑問を投げかけ、安全性がないがしろにされてきた実態に警鐘を鳴らす番組だ。イギリスの電力省関係者は「開発が進むにつれ、原子力発電はコスト面で火力発電とそれほど変わらいことが分かってきたが、巨額の開発費を使っていたため引き返せなかった」と証言する。またソビエトの原発設計者は「科学は万能だという夢にあふれた時代だった。しかし、常にコストと開発のスピードを問われたため、安全は二の次になっていった」と言う。
 “原子力開発では技術の名の下で政治的・社会的・経済的な判断がくだされてきた。しかし今後、原子力開発を続けるかどうかは全く違う判断基準が必要だ。私たちのモラル(生き方)が問われているのだ”という番組の結語は、20年たった今も色あせない問いかけだ。

原題:A is for Atom
  制作:BBC (イギリス 1992年)
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お隣さんに原発が!~住民の選択~
2月7日火曜深夜[水曜午前 0:00~0:50]
 カナダのアルバータ州、その名もピースリバーという小さな町に突然、原子力発電所の建設計画が持ち上がった。町は賛否両論に分かれ、不安を募らせた人びとは信頼できる情報を求めて右往左往する。ピースリバーで農業を営む2人の女性が原発の安全性を理解するための旅に出る。
しかし、さまざまな情報があるものの、二人が納得できる答えはついに得られない。二人の不安と困惑は、今、世界中の人びとのそれを象徴する。

 カナダのアルバータ州ピースリバーで、原子力発電所を建設する計画が持ち上がった。静かで平和な町の安全が脅かされると反対する市民がいる一方で、町の経済の活性化を期待し、歓迎する人びともいた。
建設計画を進めるブルース・パワー社は住民の理解を得るための説明会を開催するが、原発の安全性や核廃棄物の処理について「説明が足りない」と感じた参加者も少なくなかった。建設候補地に隣接する土地で農業を営むロレインと友人のブレンダは納得のいく答えを求め、専門家や原発の町を訪ねる旅に出る。
 電力の20%を原発に頼るオンタリオ州。原発の町・キンカーディンの住民のほとんどは原発を不安視しておらず、人口が増えて景気がいいと満足げ。さらにブルース・パワー社のCEO自身の案内で原発を見学することになった二人。そこでは、退役軍人を中心とした屈強な警備チームが原子炉だけでなく大量の使用済み燃料をテロ攻撃から守っていた。ロレインとブレンダは、キンカーディンの人びとの多くが原発にはよい面と悪い面があると語りながら、その悪い面について積極的には語らないことに気づく。
 旅を終えても二人は確実な答えは得られなかったが、自らの意志で次世代のために判断し、それを貫くしかないと悟る。

原題:My Nuclear Neighbour
  制作:Reel Time Images (カナダ 2010年)
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原発労働現場 異常なし?
2月8日水曜深夜[木曜午前 0:00~0:50]
 原子力発電を推進してきたフランスの原発で働く労働者の実態に光を当てる。原子力発電事業が民間企業に移行し、経済の論理が優先される中で、熟練の技術者が解雇されるなど安全対策が後回しにされている。
現場は日常的に事故と隣り合わせだが、労働者たちの声が外に届くことは稀だ。日々、人知れずリスクに向き合う原発労働者の声に耳を傾け、この選択の是非を問う。

 世界の原子炉の半数が稼働するヨーロッパ。中でもフランスは強力に原子力発電を推し進めてきた。地域の活性化を喜ぶ人びとは議論を避け、原発労働者の存在は社会から気づかれなくなっていく。
 原子炉の安全運転に欠かせない現場労働は、コスト削減を目指す企業の論理の中で賃金の安い下請け労働者に委ねられる。フランスの原発ではメンテナンス作業の8割を下請け労働者に頼る。中でも危険な仕事が原子炉内に入って部品を交換する「ジャンパー」。こうした人びとが癌を発症するのは何年も経てからで、フランスでは10年以上経過したケースでは原発による被曝が原因とは認定されず、また、下請け労働者の場合はそもそも原発労働者と認定されていない。
 無視されるのは労働者たちの被曝だけではない。フランスでは「レベル0」と呼ばれる小さなものも含めると、年間1000件以上の事故や不具合が起きていると専門家は言う。しかしある元原発労働者の証言では、リポートに「異状なし」と書くよう強要されるのは日常茶飯事で、「異常あり」と書こうとして解雇される例も多い。
 コスト削減を目的に大量の現場経験者が解雇されたローヌ地方のクリュアス原発。安全な操業が脅かされていると訴えたマネージャーも解雇され、労働者たちは安全性を軽視する経営陣に対し、ハンガーストライキで抗議を続けた。これをきっかけに原発内の実態を知った地域住民も支援し、解雇の一部は撤回されたが、安全よりも経済性を優先する根本姿勢への不安は消えない。

原題:Nuclear, Nothing to Report
制作:CRESCENDO FILMS / ARTE France (ベルギー/フランス 2009年)
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永遠のチェルノブイリ(再)
2月9日木曜深夜[金曜午前 0:00~0:50]
 チェルノブイリ原発事故から25年。事故を起こした原発はいまだに周囲を汚染し続け、その処理は今も続いている。しかし甚大な被害を被ったウクライナでさえ、事故は風化しつつある。番組は、チェルノブイリを題材にしたゲームソフトが流行している現状や、いま進められている対策が根本的な解決にほど遠いことなどを指摘。
 さらに原子力エネルギーが注目を集め、ヨーロッパ各地に原発が次々と建てられている現状に警鐘を鳴らす。

 25年前のチェルノブイリ原発事故で、甚大な被害を受けたウクライナ。事故を知らない世代も増え、チェルノブイリを舞台にしたゲームソフトも流行している。若者たちにとって、もはや原発事故はゲームの中でしか存在しない過去の遺物だが、なかにはバーチャルな世界の体験を通し、事故を深く知ろうとする人も出てきている。番組は、原発の周囲30キロの地帯「ゾーン」を訪れる若者たちに密着。そこでの体験や、当時を知る人々の話などを通して、チェルノブイリと向き合う姿を映し出す。

 一方で、番組は原発事故の処理がいまだに続いている現状を伝える。現在、事故が起きた原子炉はコンクリート製の“石棺”で覆われているが、崩壊の恐れがあるため解体しスティール製の巨大シェルターを被せる計画が進められている。しかし、石棺は放射能に汚染され解体作業には大きな危険をともなう。三世代に渡って石棺で働く一家は「シェルターがすべての問題を解決する」という考えには懐疑的だ。また巨大シェルターの建設と保守にどれくらいの費用がかかるのかもわかっていない。こうしたなか、ウクライナでは原子炉22基を新たに建設する予定だ。

 番組は、独占入手した石棺内部の映像も紹介。さらには原子力問題の専門家や、地元の医師などのインタビューを交えながら、事故が風化するなかで、今も後遺症に苦悩するウクライナの葛藤を描く。

原題:Chernobyl 4 Ever
制作:国際共同制作 NHK/Simple Production/Crescendo Films/Arte France/RTBF/WIP
(ベルギー、フランス 2011年)

テーマ:
1 文部科学省による第4次航空機モニタリングの結果
  (福島第一原子力発電所から80Km圏内の地表面から1m高さの空間線量率)
放射能はいらねえ~ 牛乳を飲みてぇ~-1216

2 文部科学省による第4次航空機モニタリングの結果
  (福島第一原子力発電所から80Km圏内の地表面へのセシウム134、137の沈着量の合計)
放射能はいらねえ~ 牛乳を飲みてぇ~-1216-1
3 第4次航空機モニタリングの結果の測定結果を反映した東日本全域の地表面におけるセシウム134、137の沈着量の合計
放射能はいらねえ~ 牛乳を飲みてぇ~-1216-2

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