岡山県倉敷市で、掘削中の海底トンネルに海水が流れ込み、作業員5人が行方不明になっている事故で、海底で見つかった不自然なくぼみは、トンネルの先頭部分の真上にあることが工事を請け負っている建設会社の分析で分かりました。
この事故は、7日、岡山県倉敷市の水島コンビナートにある「JX日鉱日石エネルギー」の水島製油所で、掘削中の海底トンネルに海水が流れ込んだもので、中にいた作業員の男性5人の行方が分からなくなっています。
現場の海底では、直径およそ20メートル、深さ5メートルの不自然なくぼみが見つかっていて、工事の前の調査ではくぼみがなかったことから、海上保安部や工事の元請けの建設会社鹿島は事故によってできたものとみています。
鹿島が海上保安部から海底のデータの提供を受けて分析した結果、くぼみはトンネルの掘削を進めている先頭部分の真上にあることが分かりました。
また、くぼみのある場所の水深はおよそ15メートルで、海底とトンネルの間はおよそ11メートルだったということです。
これについて、鹿島は9日夕方の記者会見で、「事故とくぼみには関係があると思われるが、具体的に何が起きたのかは分からない」と話しています。
一方、行方不明になっている5人の捜索活動は、トンネルの中の水が泥などで濁り視界が悪く、がれきが含まれていて危険なことから中断されています。
鹿島は9日未明から水の浄化作業を進めていて、8日、20センチほどしかなかった視界は徐々に改善しているということです。
10日朝からはがれきを取り除く作業を行うことにしていて、警察などでは、安全が確保できしだい、早ければ10日にも捜索を再開することにしています。
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