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最終更新:2012年2月8日(水) 23時10分

大飯原発再稼働か、保安院が意見聴取会

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 東日本大震災発生以降、初めての原発再稼働となるのでしょうか。8日、そのヤマ場を迎えています。注目されているのは福井県にある関西電力の大飯原発です。

 この大飯原発については、再稼働に向け、政府が義務付けているストレステストがすでに実施され、原子力安全・保安院にその結果が提出されています。保安院は8日中にもその最終的な評価を取りまとめる予定です。このストレステストについて、IAEA(国際原子力機関)が大飯原発を視察したうえで、このストレステストを含めた審査の手法は適切だとしています。いわば国際的なお墨付きを得た形となっています。このままでは4月にも国内全ての原発が運転停止ということになりますが、この大飯原発が最終的に再稼働となるかどうかは政治判断ということになります。ただし、それには地元の自治体の了承が前提になります。審査の最終取りまとめに向け、再稼働反対派が抗議をする中、保安院は8日午後、専門家から意見rJ9$/2q9g$r3+$-$^$7$?!#

 原発の運転再開の前提となるストレステストの審査を進めている原子力安全・保安院。8日午後、その建物の周囲にたくさんの「目玉」が並びました。保安院が再稼働に向けた手続きの中で「市民の目」を軽視しているとする抗議だということです。

 先月の意見聴取会では、別室でモニターを使った傍聴となったことに納得できない市民らが会場に直接押しかけ、開始が3時間半以上も遅れました。8日も前回に引き続き別室のモニターで公開された意見聴取会。専門家が福井県にある関西電力・大飯原発の3、4号機のストレステストの結果について「適切」と判断すれば、福島第一原発の事故後初めて再稼働の条件が整うことになるため、保安院の周囲では再稼働に反対する市民団体の抗議活動が続きました。

 「技術者が設計したものが想定通りなら事故は起きない。あたりまえです、そんなの。(今回のストレステストのように)想定通りを重ねてOKなんて誰がやってもあたりまえ」(委員)

 会議に出席した委員からは「水素爆発に対する備えが不十分ではないか」「格納容器の耐震性をどのように確認したのか」などの厳しい意見が8日も相次ぎ、保安院や関西電力が説明に追われました。ですが、保安院は予定通り、会議終了後に「ストレステストは適切に行われた」とする評価を最終的に取りまとめ原子力安全委員会に提出することにしていて、これで再稼働に向けた技術面での条件はクリアされることになります。

 「(安全対策が)全て完了した時点でなければ(手続きが)進んでいると理解はしていない」(おおい町 時岡忍町長)
 「家族が原発で働いているのもあり、孫が近くに住んでいるのもあって、(賛成・反対)どちらとも言えない」(町民)

 実際に大飯原発を再稼働させるかどうかは、今後、野田総理らの政治判断に委ねられることになるほか、地元の理解も欠かせません。再稼働への道のりは依然として厳しくなっています。もし再稼働がなければ、春には全国全ての原発が停止する見通しです。(08日17:23)

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