立ち入り捜査を終え、大飯原発を出る3台の捜査車両(奥に見えるのが右から3号機、4号機)=おおい町大島の関西電力大飯原発で
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関西電力大飯原発(おおい町)の改修工事現場に偽装請負で労働者が送り込まれた事件で、福井、福岡両県警が職業安定法違反容疑で逮捕した太平電業(東京)福井地区営業所長の一瀬秀夫容疑者(58)が、偽装指示を認める供述をしていることが13日、分かった。
捜査関係者によると、一瀬容疑者は違法な労働者供給事業とみられることを恐れ、同容疑で逮捕された高田機工(高浜町)役員の富田好容疑者(59)に請負契約の書類の作成を指示したとみられる。富田容疑者も指示されたことを認めている。
両県警は13日、太平電業や高田機工など8カ所を職安法違反容疑で家宅捜索した。
両県警は、30代の男性従業員を送り込んだ職安法違反などの容疑で、指定暴力団工藤会の関係企業「総進工業」(現ドリーム)役員、池上加奈枝容疑者(36)も逮捕している。
太平電業の九州支店(北九州市)には2006年7月に銃弾が撃ち込まれ、総進工業と高田機工の取引は07年ごろ始まった。両県警は3人が知り合った経緯や、偽装請負による利益が工藤会の資金になった可能性を調べている。
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