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NZ地震 倒壊ビル建築基準下回る

2月9日 15時20分

去年2月に起きたニュージーランド南部の地震で倒壊し、日本人28人を含む115人が犠牲となった語学学校が入ったビルを調査してきたニュージーランド政府は、9日、倒壊の原因について、柱の強度などが当時の建築基準を満たしていなかったとする報告書を公表しました。

去年2月、ニュージーランド南部で起きた地震では、185人が死亡しましたが、その6割以上に当たる115人は、クライストチャーチにある語学学校が入ったビルが倒壊したことによるもので、日本人留学生28人も犠牲となりました。
このビルが倒壊した原因を調べていたニュージーランド建築住宅庁は、9日、報告書を公表しました。
それによりますと、ビルが建てられた1986年当時の建築基準と照らし合わせると、柱の強度や、耐震性を強化するための壁の配置が対称でなかったことが、基準を満たしていませんでした。
この結果、地震の強い揺れによってビル全体がねじれ、東側の柱が崩れて倒壊につながったと分析しています。
この報告書は警察にも提出され、警察では今後、設計や建設に関わった人たちの刑事責任を問えるかどうかを含めて対応を検討することにしています。
ビルの倒壊原因については、政府から独立した調査機関である王立委員会も調査を進めていて、今回の報告書を重要な参考資料としたうえで、ことし11月までに最終報告書をまとめることにしています。