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ブログのこれからと、初めてこのブログを読む人へ

どうやらこのブログの読者には、法学部生やロースクールの未習1年生など
まだまだ学習の初期段階の方もいらっしゃることが分かりました。

司法試験を受けてもう1年半経ってしまったことから、
もう司法試験の傾向に合せた記事などは書く適格を失っていますし、
情報の古くなったブログを残す必要性もあまりないかなとは思っていました。
ブログを読み返してみると、このブログでは現在の新司法試験そのものずばりのテクニカルな対策というよりは、
日常的な勉強方法の工夫であるとか、議論の組み立て方だとか、
基礎的な力の養成についての記事が大半であることに気づきました。

そのような記事であれば、これから学習を始めていく方々や
今上手くいっていない方々には、ある程度普遍的に参考になる部分もあろうかと思いますので、
そのあたりは残せるうちは残しておいてもよいかなと思っています。

このブログでは、合格者体験記によく見られる「私はこうやったら結果的に上手くいった体験記」
にならないように、手段手法については、なぜそうしたかという理由も説明して
それを採用するしないを皆さんが選択するに際しての判断資料を可及的に提示したつもりです。
このブログで紹介した手段を取られる際には、その合理性を皆さんで十分検討した上で採用してください。
他の合格者ブログや、合格した先輩の話を聞くときも同様です。

なお、このブログでは、記事にされている部分だけでなく、
コメント欄の質問に対する回答で、問題集の使い方等書いていたりもしますので、
コメント欄も参考にしてみてください。


また、修習についての記事を書いてもいいかなとも思ったのですが、
修習生になれば、新任判事補と接する機会があり、そこでup-to-dateな情報を得られることから、
あえて私がここで書く必要はないと思いますので、書くのはやめておこうかなと思います。

内定

本日、無事に判事補の内定を頂きました。

随分放置していたこのブログですが、
任官するとなると、残しておいていいのかすらよく分かりません。

修習開始前の準備

合格なされた皆様、おめでとうございます。

今日は、自分が去年、修習前に何をやればいいのかわからなくて大変だったので、今振り返ってやっておけばよかったことを書き連ねてみたいと思います。なお、民裁と刑裁は、修習の最初が裁判所(民裁刑裁問わず)であると、修習開始後すぐに導入起案がありますので、修習の最初が裁判所の人は、修習開始前にある程度勉強しておく必要があります。


1 民裁

要件事実の勉強をある程度やっておくとよいです。起案でいい成績を取りたければ、問題研究要件事実、類型別あたりの知識理解をきっちり身に着ける必要があります。大島「民事裁判実務の基礎」は、個々の要件事実の説明は薄いのですが、その分カバーしている範囲項目が広いことと、要件事実の考え方がよく説明してあるのでお勧めです。さらに、何らかの問題集で演習をしておくとよいです。

余力があれば民法の知識も復習しておくとよいと思います。

手続関係についてですが、法曹会「民事訴訟における事実認定」の書証のあたりを読んでおくと実務修習と導入&問研起案に役に立つと思います。ステップアップ民事事実認定を読んでおくと、実務庁での起案に役立ちますが、修習が始まってからでも十分かと思います。



2 刑裁

刑事裁判の実務修習及び起案における事実認定のために、「刑裁修習読本」という白表紙をよく読んでおくといいです。後は、起案のガイドという冊子が配布されますので、それを良く読んでおくとよいでしょう。読んだだけでは使いこなせないので、何からの素材で演習をしておくとよいです。たとえば、起案のガイドは第一審解説の参考記録を素材にしているので、これを素材に自分なりに起案してみるのもよいかと思います。

供述証拠の信用性の判断のためには、刑裁修習読本に加えて、刑事事実認定50選や刑事事実認定入門に目を通しておくのもよいと思います。

近接所持や殺意の認定、共謀の認定など重要なトピックは、刑事事実認定50選や刑事実認定入門、刑事事実認定−裁判例の総合的研究にも余力があれば目を通しておいた方が、より判断しやすくなると思います。

正当防衛や共謀共同正犯などは、刑法の知識をしっかり復習しておくとよいと思います。刑事事実認定50選も役に立つかと思います。

手続問題は、まずは第一審解説を読むことですが、それだけで出題される問題は全部解けるという訳でもないので、余力があれば教科書を読むのもいいかもしれません。ただ、あまり覚えているかどうかという問題が出るというより、条文操作と現場思考な問題という気もします。実務の手続の流れは第一審解説でしっかり把握しておいた方が良いです。



3 検察

終局処分の考え方という白表紙の通りに書かなければならないので、これを丸暗記するくらいに読む羽目になりますが、修習開始前に読む必要は(任検志望以外は)ないと思います。

刑法の知識(特に共謀共同正犯、各論)が非常に重要になってきますが、修習の最初が検察でないのであれば、修習開始前にやる必要はないかと思います。



4 民事弁護&刑事弁護

民裁、刑裁の準備をしておけば基本的に足りると思います。わからないことはその場で調べる環境が整っていると思います。


5 余談
個人的な感想ですが、やはり、修習前にガチで勉強している人というのは滅多にいないので、起案のために死力を尽くして勉強しなければAが取れないという訳ではありません。問題研究や類型別に書いてあることを間違うようではAが来ない、ということでもないようです。最後のモラトリアムですから、今しかできない貴重な時間の過ごし方も十分なされるとよいと思います。

進路決定(か?)

ここ数か月死ぬほど悩みまくった末に、
結局、裁判官を志望することにしました。

自分のライフスタイルからすると弁護士の方が
合っているような気がそこはかとなくしますが。

裁判官の命は事実認定能力だと感じています。
出来る限り真実に近づけるように頑張りたいです。

会社法の理解のためにちょっとだけ会計の知識を

今年の会社法では自己株式絡みの出題があったそうですね。会社法では、この自己株式を含め、資本や計算のあたりの内容がどうも理解できない、何を言っているのかわからない、という人も多いのではないかと思います。私も、はっきりいって何が何だか分かりませんでした。

この問題を解決するためには、会社法の教科書をしっかり読むというよりも、むしろ会計学の知識を補充した方が効率的ではないかと思います。そこで、おすすめは、日経文庫の桜井久勝「会計学入門」です。全てを読む必要はありません。第4章から6章あたりは飛ばしていいと思います。ざっと読めば、さしあたり、なぜ会社法の計算の規制が必要なのか、そのためにどのような仕組みが必要とされ、実際どのような規制が作られているか、自己株式はどう取扱うのか等についての基本的な発想を含め、純資本の内容、貸借対照表・損益計算書・連結財務諸表の基本的な知識を仕入れることが出来ると思います。かなり読みやすいので、会計に触れたことがない人でも、6時間もあればそれほど苦労しないで読めるのではないかと思います。日々の勉強の合間に1章ずつ読んでいけば1週間で読み終わります。

これを読んだだけで会社法の計算のすべてが理解できるようになる訳ではありませんが、これを読んだ後であれば、会社法の教科書が理解できるようになると思います。会社法に苦手意識のある方は、余裕のあるうちにいかがでしょうか。
プロフィール

Author:ログヨミ
新64期司法修習生。よく学びよく遊べの精神で修習を頑張ります。

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