――大王製紙の例の横領金額は106億とも言われてますね。氷河期世代の僕なんかが、106億円を手に入れたところでそれってどうするの?と思いますし。あったとしても絶対にカジノには使わないだろうな。
これも一種の見栄だと思うんですよ。だって黙っていても創業者の御曹司で、それなりにリッチな暮らしを送れるんだから、それでも会社の資金を私用に使わないとお金が足りなくなっちゃうというのは、やっぱり見栄じゃないですか。
――バブル御曹司がカジノで遊ぶその頃、氷河期世代とゆとり世代はアメーバピグとかオンラインゲームのなかで、コインを使って贅沢をしていた、と。
そう言えば無料でもプレイできるけれども、ゲームを有利にすすめたい人やかっこよいアバターが欲しい人は有償のコインをゲットするオンラインゲームって、今の世代にとても合っていますよね。あまり消費にお金を回せないから、アバターのような最小限のコストで人と違うところをアピールしているところもありますが、それだけじゃないような気もします。
――でも、リアルな洋服もアバターも、価格帯や実態の有無は異なっても“消費”ですよね。
ところがああいうオンラインゲームでは、いきなり有償のコインをざくざく使ってプレイしてもそこまで楽しくはないですよね。楽しいのは、こつこつプレイしつつ、ここぞと言うときに有償で強くなったり、かわいいアバターを手に入れる、というスタイルだと思うんです。ただ、そうするとゲームのプレイ時間の長い人が結局勝つという仕組みですよね。
――結局我々氷河期世代やゆとり世代は、大量のお金の消費より、考え方によってはもっと大事かもしれない“時間”を失っているわけですね。
時間を失う、か。なんだか我々のほうが不幸なのかもしれない…。
<今回のまとめ>
バブル世代には多重債務者が意外に多い。
バブル世代でなくても、見栄っ張りは大損をしますよ!