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2007年7月8日(日)

鯨肉汚染問題

 シャチのターちゃんのブログ読ませていただきました。この問題は皆さんたいへん関心が深いようです。特に幼稚園・小・中学校のお子さんを持つ父母の方々は「え!くじらに水銀が?知らなかった!」と一様に驚きの声があがっています。早く「美熊野政経塾紙面版」で知らせて欲しい。お隣の那智勝浦町にお住まいの方が、うちの町も新聞折込みして皆に欲しいと言ってきているほどです。

 一方では町の産業の行く末を心配している方々もおられる事も事実です。私たちは伝統捕鯨を無くすことが目的でこの問題を取り上げたのではありません。日本の国民のみなさんが食の安全に非常に敏感になっている昨今、沿岸のくじらが汚染されているのではないかと言われているなかで、私たちもその実態をほとんど掴んでいませんでした。

 しかし、昨年、鯨追い込み漁で捕獲されたゴンドウくじらの肉が学校給食に出されたということを知り、一度私たちの目で確かめようということになり、厚生労働省の検査登録機関に検査を依頼したところ、厚生労働省の定める暫定規制値を超す値が検出されました。

 厚生労働省はPCBで0.5ppm、総水銀で0.4ppm、メチル水銀で0.3ppmと規制値を定めています。私たちが検査した結果は、総水銀が4.0ppmと6.39ppm、メチル水銀が3.1ppmと3.6ppm、PCBは0.27ppmと0.66ppmでした。PCBの0.27ppmだけが規制値をクリアしただけで、他はすべてにおいて規制値の10倍から16倍、特にメチル水銀はこれまで厚生労働省が検査した最大値を超える値が検出されています。

 今回検査したゴンドウくじらの肉は直接学校給食に使われたものではありませんが、同種類の鯨肉です。この肉は新宮市内と太地町内のスーパーで市販されていたものです。昭和48年、当時の厚生省は暫定規制値を超える魚介類(鯨類を含む)が見つかった場合は、廃棄するか販売を自主規制するなど適切な指導をするよう各都道府県、政令指定市に通知を出しています。

 子供たちの成長を阻害することがないよう、また町民、国民のみなさんの健康に害を及ぼすことがないよう、私たちはこの事実をしっかり見つめていきたいと思います。

 

 

作成者 脊古佐登史・漁野尚登・山下順一郎 : 2007年7月8日(日) 21:12