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滋賀県、全域にヨウ素剤準備

(2012年2月4日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する

原発事故を独自に想定

 滋賀県は、屋内退避やヨウ素剤服用などの対策を準備する地域(PPA)の範囲を、国の原子力安全委員会が参考値とする原発の半径50キロ圏から、県内全域に広げる。隣接する福井県内の原発で事故が起きると、気象条件によって原発から50キロ以上離れた県の大部分に放射性物質が飛散するとの独自予測に基づいた。国によると、PPAの範囲を具体的に示したのは全国で初めて。

 滋賀県の予測では、福井県美浜町の関西電力美浜原発で福島第1原発と同じ水準の事故が起きた場合、滋賀の全19市町のうち、甲良町を除く18市町に50ミリシーベルト以上の放射性ヨウ素が飛散する。大飯原発(福井県おおい町)の事故でも、大津市や高島市、琵琶湖などに降る可能性が指摘された。

 滋賀県は原発から89キロ離れた南端の甲賀市にも及ぶとの結果を重く受け止め、県全域をPPAに組み入れる。ヨウ素剤の対応が必要な地域面積は2倍になり、対象人口は6倍の140万人以上に膨らむ。

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