国際「日本のようにはならない」 少子化対処で移民受け入れ継続 シンガポール2012.2.9 08:44

  • [PR]

国際

  • メッセ
  • 印刷

「日本のようにはならない」 少子化対処で移民受け入れ継続 シンガポール

2012.2.9 08:44 アジア・オセアニア

 【シンガポール=青木伸行】シンガポールのリー・クアンユー元首相は最近、日本を“反面教師”に、少子化に対処するため、移民を受け入れ続ける必要があるとの考えを明らかにした。

 シンガポール紙ストレーツ・タイムズなどによると、同氏は今月初め、小学校で開かれた夕食会の席上、少子化に対処し人口の増加を図ることが「最大の課題だ」と強調。出生率は低下傾向にあり「移民に頼らざるを得ない」と語った。

 そして、日本を引き合いに出し「日本は移民を望んでおらず、日本人が集まる均質社会だ」と指摘。このため「日本は人口減少の代償を払っており、若年人口の減少で、自動車やコンピューターなどの商品の売り上げが落ち込んでいる」と述べた。

 そのうえで、移民を受け入れないことによる日本の人口減少と経済の低迷は「日本が選択した結果であり、同じ決断をする余裕はシンガポールにはない」と断言した。

 少子化の問題をめぐっては、同氏の長男のリー・シェンロン首相も「辰年の今年に、多くの子供が生まれるよう望んでいる」と、国民に“産めよ、増やせよ”と呼びかけている。

 シンガポールの出生率は1990年が1・83だったのに対し、昨年は1・20と低下の一途をたどっている。出生数も90年は約5万1千人だったのが、昨年は約3万9千人に落ち込んでいる。

関連ニュース

  • [PR]
  • [PR]

[PR] お役立ち情報

PR
PR

編集部リコメンド

このページ上に表示されるニュースの見出しおよび記事内容、あるいはリンク先の記事内容は MSN およびマイクロソフトの見解を反映するものではありません。
掲載されている記事・写真などコンテンツの無断転載を禁じます。
© 2012 The Sankei Shimbun & Sankei Digital