木嶋被告購入の七輪と製造元同じ…検察側証人

　男性３人に対する殺人罪などに問われた木嶋佳苗(きじまかなえ)被告（３７）の裁判員裁判は２日、さいたま地裁で第１４回公判が開かれ、東京都で２００９年１月に寺田隆夫さん（当時５３歳）が殺害されたとされる事件で、現場に残されていた七輪などを巡って審理が行われた。

　検察側証人として製造、小売業者らが出廷し、現場の七輪は、０９年１月に木嶋被告が買ったものと同じ製造元だと証言した。

　検察側は、木嶋被告が同月に購入した２種類の七輪各３個と練炭計１６個が、寺田さん宅に残っていたものと同じメーカーだったと主張し、木嶋被告が寺田さんを殺害した状況証拠と位置づけている。弁護側は、練炭や七輪は誰でも入手可能だったとし、寺田さんは自殺だったと主張している。

　証人の七輪製造業者２人は寺田さん宅で見つかった七輪の写真を見て、「うちのものだと思う」と証言した。弁護側はこのうちの１人から、年間生産量が１万個を超え、全国で販売されているとの証言を引き出した。練炭製造業者の従業員も証人として出廷し、寺田さん宅のベランダで段ボールに入った状態で見つかった練炭の写真を示されると、「当社のものに似ている」と証言。