県北地域の医師不足解消を目指す県地域医療支援センターが7日、県庁内に発足した。センター長に就任した岡山済生会総合病院名誉院長でNPO法人岡山医師研修支援機構の糸島達也理事長に石井正弘知事から辞令が交付され、県医療推進課に槇野博史岡山大病院長らが支援センターの看板を掲げた。
県内の医師は厚生労働省の調べで5504人(10年12月末現在)。人口10万人当たりの医師数は282・9人で全国平均(230・4人)を上回っているが、医師は県南の都市部に集中し、県北地域では医師不足が深刻だ。支援センターは医師の偏りを是正するため、地域医療に従事する医師のキャリア支援、医師を募集するドクターバンク事業、医師が不足している病院への医師派遣などを行う。
糸島センター長は「医師不足の対応が目標。全国から岡山に医師を集める」と述べ、石井知事は「県民の安心・安全確保の核になってほしい」と期待を寄せた。【小園長治】
毎日新聞 2012年2月8日 地方版