KTX京釜線第2期区間、問題点が続々

列車の安全運行を脅かす事態

 2010年11月に開通した韓国高速鉄道(KTX)京釜線の第2期区間(東大邱-釜山)で、開通から約9カ月後に、列車の安全な運行を脅かすさまざまな問題点が明らかになったという、監査院の資料が7日に明るみに出た。

 監査院が昨年7月から9月にかけ実施した調査結果をまとめた「KTX京釜線第2期区間のコンクリート軌道の手抜き工事に伴うKTXの安全運行への脅威」という報告書を本紙が入手し、分析したところ、レールを枕木に固定する締結装置(SFC)の中の弾性パッドの硬化が早まる現象が発生していることが分かった。

 弾性パッドは、列車の運行に伴う衝撃を吸収し、締結装置の破損を防ぎ、枕木や軌道床の亀裂を防止する役割を担っている。鉄道関係者は「弾性パッドの場合、5年以上経過すると硬化現象が発生し得るが、現在の状況は常識的にあり得ない」と語った。このような現象が続くと、安全に関わる深刻な問題が発生しかねないというわけだ。

 監査院の調査結果によると、KTXの軌道を固定する中心的な部品である締結装置で主に問題が発生しており、施工当時の設計基準も十分に守られていなかったことが明らかになった。

 監査院は昨年8月、慶州高速鉄道施設事務所傘下の顧母施設事業所が管轄するトンネル(ケサン・トンネル、慶尚北道永川市)や橋(オモク川橋、大邱市東区-慶尚北道慶山市)、高架橋(城東高架橋、大邱市寿城区-東区)などで、計15個の弾性パッドを選び、厚さの変化や静的・動的剛性などについて調査した。その結果、大部分が交換基準(動的剛性90キロ・ニュートン/ミリメートル)に近く、早期の交換が避けられないことが分かった。硬化が進み、衝撃を吸収する機能がほとんど失われているというわけだ。

 実際、監査院が同年9月、顧母施設事業所管内など2カ所で枕木を調査したところ、多くの枕木で亀裂などが見つかったという。監査院は「開通から約9カ月しかたっていないにもかかわらず、亀裂の入った枕木が増加し、亀裂も広がっている」と説明した。

大邱= 崔洙豪(チェ・スホ)記者
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