定期採用トップ内定者に聞く就活して気づいた

就活して気づいた

学生時代は、ダンスに打ち込んでいました。自分のパフォーマンスで人を感動させたいという思いがあって、仕事でもそれができればいいなと。で、やってみたいと思ったのが「音」からのアプローチ。ダンスをやっていたときも「音」を駆使することが多かったですし、電子工学を専攻していたこともあって、オーディオメーカーを志望していたんです。ところが、テレビ局を受けている友人から「音に関わりたいなら、テレビ局の音声技術もいいんじゃない」と言われたことがきっかけで……詳しく調べてみると、テレビの番組づくりはダンスのショーをつくるのと同じだと思ったんです。こっちのほうが面白いんじゃないか、って。でも、それに気づいたのが遅くて、テレビ局の採用はすでに終わっていた(笑)。メーカーからも内定をもらっていたのですが、あきらめきれなくてNHKの秋採用にチャレンジしました。

私は大学時代、放送研究会に所属し、大祭などで上映する番組の音響を担当していたんですよ。それで放送局を志望しました。制作職ではなく「放送管理」を選んだ理由は、番組というのはお客様に見ていただかないと意味がない、どんなにいいものを作っても人の心に届かない、と思ったんです。それで、「広報業務」をやりたいと。NHKの東日本大震災の報道を見ていると、放送というのは社会を支える重要なインフラだと感じましたし、スポンサーの影響がなく、本当に人のために仕事ができるのはNHKだけだと思いました。

私もスポンサーの影響がない、というのは魅力に感じましたね。私は高校生のときから広告に興味を持っていて、大学でもマーケティングを専攻しました。最初は広告業界を志望していたのですが、たまたま出版社で雑誌の編集のアルバイトをする機会があって、そこで編集者の方から「雑誌を作るのもスポンサーへの気遣いがあって、自分が書きたいことをそのまま書くわけにはいかない」という話を聞いて、とても衝撃を受けたんですね。スポンサーがつかないというのはすごいことなんだ、と。そしてマスコミの中でスポンサーがついていないのは受信料で成り立つNHKだけで、ここで視聴者を獲得するマーケティングをやるのは意義があると思って志望しました。

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