私の職場でも除々に、WISC-IIIから、wisc-IV をとるようになってきています
IIIに比べ、検査の所要時間が長くなったため、
子どもにとっては、ちょっと大変
改訂点は…
3つの下位検査が削除され、新しい下位検査が5つ入ったことで、
下位検査は、全部で15(基本検査:10、補助検査:5)項目になりました。
10の基本検査を実施することで、
5つの合計得点(全検査IQ、4つの指標得点)が算出されます。
ただし、補助検査については、検査をとる施設などにより、とる、とらないが異なりますが、
私の職場では、すべて行う方針となっています。
それらの合計得点から、多面的に子どもの知的発達を把握できるわけですね
たとえば、
<指標/下位検査レベルでのディスクレパンシー比較>
指標間や下位検査間のディスクレパシーを検討するための表があり、有意差の有無、差の標準出現率について知ることができる
<強い能力と弱い能力の判定>
下位検査レベルで個人内の強い能力と弱い能力を検討するための表があり、有意差の有無、差の標準出現率についても知ることができる
<プロセス得点の算出とディスクレパンシー比較>
積木模様、数唱、絵の抹消の結果から算出できる7つのプロセス得点から、子ども状態を知ることができ、また、プロセスレベルでのディスクレパンシーを検討するための表があり、有意差の有無、差の標準出現率について知ることができる
というこんな感じです。
ちなみに、あたらしく加わった検査は、
1.絵の概念…提示された複数の絵の中から、共通の特徴のある絵を選ぶ。
2.語音整列…読まれた一連の数とカナを、数は昇順に、カナは五十音順に並べかえて答える。
3.行列推理…一部分が空欄になっている図版をみて、その空欄にあてはまるものを選択肢から選ぶ。
4.絵の抹消…さまざまに配置された絵の中から、動物の絵を探して線を引く。
5.語の推理…与えられたいくつかのヒントから、それらに共通する概念を答える。
IIIの検査をうけてから、しばらく期間がたっている方は、この機会にIV をうけるのもいいのではないかと思います。
対象年齢は、III同様
5歳0ヵ月~16歳11ヵ月です