中田カウス たけしが語った暴力団交際の証言に「事実関係が違う」
吉本興業のベテラン芸人・中田カウスを巡る・黒い噂・が繰り返し報じられ、カウス・バッシングともいえるような状況である。こうした一連の報道の背景には、きっかけとなる記事があった。
それは、『週刊文春』(2011年9月29日号)に掲載された「ビートたけし『暴力団との交際』すべて語った」と題する記事である。内容は、紳助問題以降、暴力団との親密交際が囁かれたビートたけしが、自身に降りかかった疑惑を払拭するために、取材に対して"すべてを語った"というもの。
この中でたけしは、自身が五代目山口組の組長と親睦を深め、高級時計をもらったという疑惑について、こう打ち消している。
「とんでもねえ話だよ。時計なんてもらってないよ。確かに五代目とは会ったことがあるけど、その話に尾ひれがついたんだな。ちょっと名前は言えないけどさ、ある芸人が嘘をついて、ほとんど無理矢理会わされたんだよ」
文春は記事中で「ある芸人」がカウスだと名指ししている。そして、この記事以降、カウスを巡る週刊誌報道は過熱していった。
これに対し、カウスは「たけしさんが言っていることは、ぜんぜん事実と違います。どうしてこんなふうになるんでしょうか」と話し、「文春の記事にあるように、大阪・北新地でたけしさんと一緒のときに五代目と会ったことは事実です。その日、たけしさんと夕食を食べていて、次の店に行ったときに偶然会ったんです。そもそも五代目がどこにいるかという情報を、一芸人が知れるわけがないじゃないですか。山口組も、そんなに甘い情報管理をしていないでしょう」と笑う。
さらに、記事が出た翌日に交わした、たけしとの電話でのやりとりについても明かした。
「文春の記事が出た翌日、たけしさんに電話すると『あんちゃん、あんなこと言ってねえからね。文春にハメられたんだよ。オイラ、あんなこと一回も言ってないし、あんちゃんの名前出してないからね』と言っていた。違うんですよ。名前は出してくれてええんです。僕の名前を出して、なおかつ本当のことを話してくれればよかったんですよ」
カウスとたけしは15年来の付き合いで、たけしはカウスを「あんちゃん」と呼ぶほどの仲。しかしこの騒動で、ふたりは今までどおりの関係とはいかなくなるのかもしれない。
※週刊朝日 2012年2月17日号