たけしの暴力団交際、カウス証言も事務所は沈黙
昨年8月の島田紳引退騒動以降、吉本興業のベテラン芸人・中田カウスを巡る・黒い噂・が繰り返し、取りざたされている。
この一連の報道は、週刊文春の「ビートたけし『暴力団との交際』すべて語った」と題する記事がきっかけとなっている。記事の内容は、紳助問題以降、暴力団との親密交際が囁かれたビートたけしが、自身に降りかかった疑惑を払拭するために、取材に対して"すべてを語った"というものだ。
この中でたけしは、自身の五代目山口組組長との交際疑惑に関して、「ある芸人」に嘘をつかれ、ほとんど無理矢理という形で組長に会わされた、と話している。そして文春は記事中でその「ある芸人」がカウスだと名指し。これを機に、カウスを巡る週刊誌報道は過熱していった。
このたけしの証言の真偽を確認すべく、週刊朝日がたけしの所属する「オフィス北野」に取材を申し込んだところ、森昌行社長が対応した。
まずカウスとたけしとで語った内容が食い違っている、という点についてたずねると「週刊文春の取材の時点で、たけしさんのほうからカウスさんの名前は一切出していません。基本的に、文春がカウスさんと断定している話です。食い違いも何も、たけしさんがカウスさんのことを言っているかどうかも一切お答えしていないんですね」と回答。
さらに「たけしが五代目山口組組長に会った際に非常に喜び、後日、組長の妻のブティックにお礼に行っていた」とカウスが証言していたことについて触れると、「まったく知らない話ですが、それについて語るつもりはないですね。語りたくないことは、依然として語りたくないことなんでね。それを改めて『喜んでいた』とか言われても、逆に心外な話でしてね。それがどうカウスさんの名誉回復になるのか、文脈としてわからないですね」と森社長。
いったいなぜそこまで頑なに事実関係を語ろうとしないのか。ただ「自分は被害者だ」と釈明をするばかりではなく、堂々と話したほうがわかりやすいのではないか。
※週刊朝日 2012年2月17日号