歴史的に見ても、琵琶湖周辺では巨大な地震が起きている。
1662(寛文2)年には京都から近江(現・滋賀県)、若狭(福井県南西部)までに甚大な被害をもたらした寛文地震が起きた。内閣府・中央防災会議の報告書によると、この地震によって近江では日本の災害史上屈指の「町居崩れ」が発生して560人もの死者を出し、京都では御所の塀や二条城の石垣が損壊。町屋1000軒余が倒壊、死者200人余とする記録も残されている。
ひずみの集中帯
そして若狭では、小浜城が損壊。現在の美浜町の海岸が約7kmにわたり3mほど隆起した。これは関西電力美浜原発から10kmと離れていない場所にあたる。
寛文地震は、若狭湾沿岸の日向断層と琵琶湖西岸の花折断層を含む三方・花折断層帯が引き起こした連動地震と考えられている。
だが、そのすぐ隣の琵琶湖西岸断層帯は約二千数百年もの間、動いておらず、内閣府の資料によると「大きな歪みエネルギーを持っている可能性が高い」という。政府の地震調査委員会もM7を超える地震が起こる可能性を指摘している。
もし琵琶湖周辺で大地震が起これば、寛文地震のように若狭湾沿岸の断層との連動地震となり、美浜や敦賀など14基もの原発が集中する「原発銀座」に被害がおよぶ可能性も出てくる。
「実は新潟から神戸までの線上にひずみの集中帯があり、阪神・淡路大震災や新潟県中越地震の震源もこれに乗っている。ここが多数の地震を起こしていることは確かです。琵琶湖もその近くに位置しています。
加えて近頃、近畿では各所で異常現象が観察されている。たとえば京都では昨年1月から地震が劇的に減りました。これが『静穏化現象』といって大災害前の静けさかもしれないのです」(前出・佃氏)
これまで琵琶湖は大地震をともなう地殻変動を重ねて北に進んできた。今後も変動を繰り返し、やがては若狭湾の三方五湖付近で日本海につながり、巨大な湾になるという。湖底の噴出は琵琶湖が次の一歩を踏み出す予兆かもしれない。
富士山では、3・11の4日後の3月15日、山麓直下でM6・4の地震があり、研究者たちは「噴火が起こるのでは」と戦慄したという。この地震が、それまで地震が少なかった場所、しかも深さ15~30km付近にあるとされるマグマの塊の真上で起きたからだ。
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