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最終更新:2012年2月7日(火) 18時8分

「杏林製薬」創業者一族から10億円詐取

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 製薬会社「杏林製薬」の創業者一族の女性に架空の土地転売話を持ちかけ、現金10億円をだまし取ったとして、不動産ブローカーの男ら4人が警視庁に逮捕されました。

 捜査員とともに自宅を出る不動産会社役員の小沼和夫容疑者(68)。警視庁は7日、小沼容疑者と不動産ブローカーの金子護容疑者(74)、依田一義容疑者(37)ら4人を詐欺の疑いで逮捕しました。4人は、老舗の製薬会社「杏林製薬」の創業者一族の女性に架空の投資話を持ちかけ、女性から10億円をだまし取った疑いが持たれています。

 JT=日本たばこ産業が所有する3200平方メートルもの広大な土地。4人は2007年頃、この土地をめぐる架空の投資話を女性に持ちかけました。

 「80億円で買って転売すれば30億円の利益が出る」
 4人はこう嘘を言って、取引のあっせん費用などとして女性から10億円をだまし取ったというのです。詐欺に使われた偽造書類。右上にはJTの副社長の名前が書かれています。4人はこうした書類や偽の名刺などを作って女性を信用させていました。

 「(Q.虚偽の文書を作った?)そんなことは何もない。(Q.売買契約書は誰が作った?)あれはね、誰とも言えないな」(金子護容疑者)

 逮捕前、JNNの取材に対し、こう答えた金子容疑者。一方、依田容疑者は・・・

 「(土地売却の交渉を)金子容疑者に依頼したら二つ返事で『わしならできる』と言っていた」(依田一義容疑者)

 取調べに対し4人のうち3人は容疑を否認し、1人は認めているといいます。女性側は金子容疑者らに他にも20億円を支払っていて、警視庁はさらにいきさつを調べることにしています。(07日16:01)

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