【第8回】 2012年1月12日
③産業空洞化進展
超円高や高い法人税等々、四重苦、六重苦で日本の国内生産がグローバルな競争力を喪失。ただでさえ生産の海外シフトが続く中、民主党政権には大企業を罪悪とみなす風潮が強いうえに、経済成長不要論を堂々と語る経済閣僚までいる。製造業に関わる多くの経営者は日本の国内生産に執着する意義を見出せなくなっている。2012年は劇的に生産の海外シフトが起こるだろう。
④復興特需で国内景気好調に
第3次補正以前から東北の被災地はバブル経済の予兆が随所にみられた。今後5年間で19兆円の復興予算が投じられる。日本経済は復興特需を享受する年になる。しかし莫大な予算が被災地の長期的な発展に寄与するのか、どうか。きめこまかな予算管理が必要なのだが、復興予算を食いものにする有象無象が跋扈するだけでは、日本の財政破綻を推し進めるだけになりかねない。
⑤総選挙
2012年の春なのか、民主党代表戦のある9月なのか、時期はわからないが2012年は総選挙の年になる。民主党惨敗は必死だが、自民党大勝も予想できず、政治の液状化はさらに深まる。物事を決めきれない政治から脱皮できる日はいつになったら来るのか。政治の先行きは暗澹としている。