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あの人の注目トピックは?2012年を占う5つのポイント
【第14回】 2012年1月20日
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円ドルは当面円高後90円を超える円安へ
日本国債は格下げで金利上昇が起こる
――ニューホライズン キャピタル
会長兼社長 安東泰志氏

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②ドル円相場は当面は円高傾向だが
日銀の国債買い入れの大幅増額表明を契機に
いずれは90円をはるかに越える円安に向かう

 ドル円は当面は日本のデフレに伴う購買力平価である60円台を窺う動きを予想するが、③④の理由により、日銀による大胆な金融緩和を進めるとのアナウンスメントを契機にして市場にインフレ期待が高まり、一気に円安に向かうと見る。なお、ユーロ円は一旦90円を割り込んだ後、ドル円の円安傾向にひきずられて110円近くまでのリバウンドがあるものと予想する。

③消費税増税法案は与野党の反対議員によって骨抜きとなり
日本国債の格下げと金利の上昇(価格の下落)が起こる

 民主党政権は、骨太の成長戦略を描くことが出来ないまま、消費税増税法案を提出して国債の信認維持を図るが、与野党の反対勢力によって増税に厳しいタガが嵌められるなど、骨抜きになるか、または廃案になると予想する。

 その場合、日本国債の格付けは2段階以上の引き下げに直面し、銀行などによる狼狽売りから、一気に値を崩すことになるのではないか。その場合は、円・債券・株式のトリプル安となる可能性が高い。

④日銀は国債の買い入れ額を大幅に増額すると共に
いざという時には新発債の引受もやむを得ずとの立場を表明する

 上記環境下、国債の円滑な消化が困難となり、まず日銀はいわゆる「日銀券ルール」を放棄し、国債買い入れ額を大幅に拡充して価格の安定を図る。最悪のケースでは、財政法の改正を経て新発債の日銀引受に至る可能性がある。

⑤公的年金を原資とする日本版SWF構想が具体化する

 現在の財政状況の中で、成長戦略を描くことは困難との認識が共有され、公的年金の運用を日本経済の成長に振り向けようという政治的な決断がなされると予想する。特にVC・国内プライベートエクイティ・不動産・インフラ分野への運用多様化が図られ、これらが日本産業活性化の救世主となることを期待する。

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2011年は東日本大震災を筆頭に、日本は大きな試練に見舞われた。12年は、世界中が政治の季節を迎える。1月の台湾総統選に始まり、露、仏、米、韓では大統領選、中国でも政権交代が行われる。北朝鮮情勢も不安材料だ。世界情勢の不透明感が高まるなか、12年には何が起こると予想されるのか。企業経営者、識者の方々に、アンケート方式で、5つのポイントを挙げてもらった。

「あの人の注目トピックは?2012年を占う5つのポイント」

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