大分県日出(ひじ)町で昨年9月、同町川崎の江本琴音(ことね)ちゃん=当時(2)=が行方不明になった事件で、死体遺棄容疑で同県警に逮捕された母親の江本優子容疑者(35)が「昨年9月13日朝、琴音が布団の中で息をしていなかった」と話していることが6日、捜査関係者への取材で分かった。県警は7日、江本容疑者の自宅を家宅捜索するとともに、死因や事件の経緯などについて慎重に捜査を進める。県警は6日、死体遺棄容疑で江本容疑者を大分地検に送検した。
捜査関係者によると、江本容疑者は「昨年9月13日朝に自宅の2階に上がったら、布団や毛布にくるまった琴音が息をしていなかった」と話しているという。この日は出張中だった江本容疑者の夫(34)の帰宅予定日で県警は江本容疑者が切羽詰まった状況で琴音ちゃんを遺棄したとみている。江本容疑者は同日午後、近くのスーパー駐車場で琴音ちゃんがいなくなったとして110番した。
江本容疑者は昨年9月13日ごろ、琴音ちゃんとみられる遺体を同町大神の雑木林に遺棄した疑いで5日、逮捕された。死体遺棄容疑については認めているが「自宅で(琴音ちゃんが)死んでいるのを見つけ、気が動転して遺体を捨てた。私は殺していない」などと話し、殺害については否定しているという。
県警は供述に基づき、琴音ちゃんのものとみられる頭蓋骨が見つかった雑木林を6日午前も、約30人態勢で捜索し、数片の骨を見つけた。
雑木林は自宅から約3キロ離れた墓地沿いの道に面している。
=2012/02/07付 西日本新聞朝刊=