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2012年2月6日(月) 20:00 |
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香川大が発見、シギがバイオフィルム
渡り鳥のシギがバイオフィルムと呼ばれる干潟の泥表面の粘膜を主なエサとしていることを、香川大学などの研究グループが世界で初めて発見しました。
日本に飛来するシギは、ここ30年で激減しており、研究グループでは干潟の減少が関係しているとみています。 香川大学瀬戸内圏研究センターの一見和彦准教授が会見で発表しました。 バイオフィルムは、干潟の泥表面の粘膜で、微生物が粘液を放出して作り、アミノ酸などの栄養素が豊富に含まれています。 一見准教授の研究グループが撮影したシギです。 シギが干潟表面のバイオフィルムを食べている様子です。 これはシギがバイオフィルムを食べている連続写真ですが、シギがくちばしから舌を出してバイオフィルムを絡めて食べているのがわかります。 一見准教授たちは、イギリスとカナダの研究グループと合同で、2009年からシギの生態を調べていました。 シギはこれまでカニなどの小動物だけを食べていると考えられていましたが、研究グループがシギの糞などを分析したところ、エサの約8割はバイオフィルムだったことがわかりました。 世界で初めての発見です。 日本に飛来するシギの数は、ここ30年間で半減しているとみられています。 一見准教授らの研究グループは、日本の干潟が減少しバイオフィルムが失われたことが、シギの減少に関係しているとみていて、因果関係をさらに詳しく調べていくことにしています。
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