練習でボールをコントロールする闘莉王=トヨタスポーツセンターで(宮崎厚志撮影)
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名古屋グランパスのDF田中マルクス闘莉王(30)が6日、移籍オファーを受けていた母国ブラジルの名門ボタフォゴに断りを入れたことを明かし、グランパスでの優勝のために全力を尽くすことを誓った。残留の決め手となったのは大黒柱の自覚。悩み抜いた心境も吐露し、来季以降の去就にも含みを持たせたが、新シーズンへの思いも熱く語った。
雨交じりの曇り空とは対照的に、闘莉王の表情は晴れ晴れとしていた。前夜、ボタフォゴの幹部と移籍を望んでいた父のパウロさんに国際電話で残留という判断を連絡。「今のタイミングでは難しいと伝えた。向こうはあきらめないと言ってくれて、まあそれはうれしいことですけど」と、移籍問題の収束を宣言した。
決め手になったのは、大黒柱としての責任感だ。「複雑な思いはあった。ただ、若かったころは自分勝手にできたけど、今はそうじゃない。責任が前に比べたらある。みんなにも背中を向けてサヨナラ言える立場じゃなくなった」。故郷に会いに来てくれる小川ら後輩たちを置き、チーム始動のタイミングで抜けるわけにはいかなかった。さらに「久米さんの期待に応えたいし、監督には人間としてもいろんな勉強をさせてもらっている」と、久米GMの強い慰留と、尊敬するストイコビッチ監督も大きかった。
ただ、グランパスとの契約が切れる来季以降の母国移籍についても言及。「ブラジルからのオファーはすごくうれしいし、オレもいろいろ考えないといけない年になった。(元鹿島で現ボタフォゴの)オリベイラ監督に求められること以上の誇らしいことはない。力になれない悔しさ悲しさもあるし、必ずどこかで恩返ししたい」と話した。
なにはともあれ、これで一件落着。「去年あと一歩で優勝できなかったことも含めて、みんな笑ってくれるような1年にしたい。スッキリ? がんばります!!」。最後はきっちりと優勝宣言も飛び出し、ようやく新シーズンに集中する態勢が整った。 (宮崎厚志)
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