大分・日出町2歳女児不明事件 逮捕の母親、死体遺棄は認めるも殺害は否定
大分・日出(ひじ)町で2歳の長女の遺体を遺棄したとして逮捕された母親は「自分は殺していない。動転して捨ててしまった」と供述している。
また5カ月前、買い物に行った数分の間に車からいなくなったと、警察に説明したスーパーには、実際には長女を遺棄したあと、店を数軒回ってから向かっていたことがわかった。
6日午後3時すぎ、江本優子容疑者(35)を乗せたとみられる車が大分南署を出て、大分地検へと送検された。
悲劇の母親から一転、容疑者へ。
2011年9月、当時2歳だった江本琴音ちゃんの死体を遺棄したとして、5日に逮捕された母親の優子容疑者は「自分は殺していない。家に帰ったら死んでいた。動転して捨ててしまった」と供述している。
琴音ちゃんのものとみられる上半身の骨が見つかったのは、自宅からおよそ3km離れた雑木林で、6日の捜索では、身元が特定できるようなものは見つからなかった。
遺棄現場近くの住民は「ここは、あんまり人が通らない。この向こうの道は、小学校の生徒なんかが通るけど。あんまり通らないところだね、ここは」と話した。
2011年9月13日の事件当日、優子容疑者は、涙ぐむようなしぐさを見せながら「買い物に行った数分の間に、車の中で眠っていた琴音ちゃんがいなくなった」と、警察に説明していた。
実はその日、琴音ちゃんの遺体を捨てた優子容疑者は、数軒の店を回り、最後に琴音ちゃんが失踪したとされたスーパーに行ったことが6日、新たに判明した。
スーパーの店員は「残念で仕方ないです。今はもう、琴音ちゃんの冥福を祈るしかないですね」と話した。
一方、近所の人からは「わたしたちはね、奥さんが怪しいなと、みんな思っていたんですよ。車からすぐね、子どもが抱けば泣きます。泣かないでね、いなくなったっていうのは、ちょっとおかしいなと思っていた」といった話が聞かれた。
そして、優子容疑者の父親は、娘の逮捕について「子どもがおらんようになったということは、ずっと信じとったからね。何もわからんで、ただ琴音がもう死んだっていうことだけ。わたしはもう、今は受け止めてないんです」と話した。
死体遺棄については認めたものの、殺害は否定している優子容疑者と琴音ちゃんとの間に何があったのか。
優子容疑者の義理の父親は、悲しさをにじませた。
優子容疑者の義理の父親は「(琴音ちゃんが)『じいじ、抱っこ』って言って、よちよち歩きながら、抱きついてくるしぐさが、まだ今でも思い出せる。何で死んだのか、何でどういうふうになったのか、まだ一切聞いていない。救急車を呼ぶなり、病院に連れていくなり、それは何で、親にひと言、電話1本でもこうなったって言ってくれたら、こんなことにならなかったんですけどね」と話した。
警察は、優子容疑者の取り調べを進めるとともに、7日も遺体が遺棄された雑木林の捜索を行うことにしている。
(02/06 23:52 テレビ大分)