アメリカのオバマ大統領は、イスラエルが、核開発を進めるイランへの攻撃に踏み切る可能性が高いと報じられていることに関連し、イスラエルはまだ決断していないとしたうえで、外交努力による解決が望ましいという考えを強調しました。
オバマ大統領は5日、アメリカNBCテレビのインタビューに応じ、「イランは核兵器の保有を断念すべきだ」と重ねて強調したうえで、「イスラエルはイランを攻撃するかどうか、まだ決断していない。中東地域での新たな軍事活動は原油価格にも影響を及ぼす可能性があり、この地域での軍拡競争を避けるためにも、外交努力による解決が望ましい」と指摘しました。その一方でオバマ大統領は、イランに対するアメリカの対応について、「イランの核兵器保有を防ぐため、あらゆる努力をしていく。今の段階ではどの選択肢も排除していない」と述べ、イランの核開発を止めるため、軍事行動を含めたあらゆる手段を尽くしていく考えを強調しました。イランを巡って、アメリカの有力紙は先に、パネッタ国防長官がことし春にもイスラエルが攻撃に踏み切る可能性が高いと分析していると報じています。9か月後に大統領選挙を控え、国内の景気に悪影響を与える事態を避けたいオバマ大統領としては、イラン攻撃が決まったわけではないと強調することで、平和的な問題解決の糸口を探りたいという思惑があるものとみられます。
|
[関連リンク] |
|