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【サッカー】

権田まさかの2失点 シリアに痛恨の黒星

2012年2月6日 紙面から

◇ロンドン五輪アジア最終予選 シリア2−1日本

日本−シリア 後半、勝ち越しゴールを許すGK権田=アンマンで(共同)

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 【アンマン松岡祐司】ロンドン五輪アジア最終予選C組第4戦が5日、当地で行われ、5大会連続9度目の本大会出場を目指す日本はシリアと対戦し、1−2で競り負けた。日本は今予選で初の黒星を喫し、シリアと勝ち点9で並んだが、総得点で下回り、C組2位に転落した。前半19分にオウンゴールで失点した日本は前半ロスタイムに、FW永井謙佑のゴールで追いついた。しかし、後半ロスタイムに勝ち越し点を決められた。この試合は本来はシリアのホームゲームだったが、国内の情勢が不安定なため、隣国ヨルダンでの試合となった。

◆「申し訳ない」

 ペナルティーエリアのすぐ外で、GK権田が腰に手を当てたまま、立ち尽くした。ロスタイム突入直後、シリアDFサリハの強烈な25メートルのドライブシュートが、守護神の手を弾き、ゴールに吸い込まれた。1−2での黒星。敵地で、最低でも欲しかった勝ち点1すら手に入れられず、日本はC組2位に転落した。

 「本当に申し訳ない。(フィールドプレーヤーは)本当に頑張ってくれていた。最後は自分がゴールを守らないといけないのに、仕事ができなかった。すべての人に申し訳ない。自分の責任の範囲。反省というレベルではない」。1月31日の練習試合で右足首を捻挫しながら“強行出場”した背番号「1」は、必死に声を振り絞った。

 粘土質で重馬場、デコボコのピッチにいきなりやられた。0−0の前半19分、シリアが得た右サイドのFK。大迫の頭をかすめたクロスボールに、権田が体をかがめたそのとき、両手で押さえようとしたボールがはね、胸からポストに当たってゴールイン。防げたはずの1点を、オウンゴールで与えてしまった。十分に劣悪ピッチを警戒していたはずの権田は「やってはいけないミス。自分のプレーを見直さないと…」と唇をかんだ。

 FW大津(ボルシアMG)を招集できず、負傷でMF清武(C大阪)を欠いた攻撃陣も、決めきれなかった。ロングボールを多用した前半は、好機は永井のゴールシーンくらい。後半は攻勢に転じたものの、フィニッシュまでなかなかいかない。ゴール前に迫っても、DF鈴木がフリーでヘディングシュートを外し、大迫のシュートも相手GKのセーブに阻まれた。MF山田の言葉がすべてを物語る。「裏に抜け出してシュートまでというシーンまであまりいかず、それが結果に表れた。残念」。外した代償は大きかった。

 残りは2戦。シリアの結果次第とはいえ、1位突破のためには、無失点に抑え、できるだけ多く点を奪っての連勝が目標となる。「自分ばかりが下を向いていてもしょうがない」。権田はやっと顔を上げた。世界へのいばらの道は、自力で切り開くしかない。

 

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